大学受験を見据えた学習 | 戦略派学習塾 愛岐ゼミより

戦略派学習塾 愛岐ゼミより

岐阜市 犬山市 岩倉市 の学習塾「愛岐ゼミ」、名古屋市 の学習塾「エフィカ藤が丘教室」を運営しています。
少人数指導・個別指導の学習塾・進学塾です。
塾の経営や指導で感じたことを率直に書いていきたいと思います。

愛岐ゼミの中学受験コースは

創業当初からあったわけではありません。
 
受験対策に於いては
指導時間はいくらあっても足りません。
詰め込み勝負に持ち込んだ方が
きっと有利だという事実を受け入れつつも
別のアプローチはないかと考えてみたのです。
 
中学受験を思考力重視で乗り切り、
中高での学習に高い思考力で挑めば
自分らしい生活の中でも
大学受験を勝ち抜けるのではないか。
その思いが
中学受験コース開設の動機となりました。
私は授業を「魅せる」ことよりも、
中長期的展望に立って
どのような手順で取り組ませるかという
作戦で違いを作り出し、
そこに塾の個性を見出そうとしたのです。
 
難関だと言われる大学の入試問題を見ると
これをどう指導しようかと途方に暮れます。
解けてしまえば難問ではないのですが
解けない生徒にどう教えるか、
思考力が届いていないと
誘導するしかないことに気づくでしょう。
誘導して解かせたところで、
その説明がわかりやすい!
と感動を与えたところで
そのまま解けるようになるのは
すでに思考力が達している生徒のみ、
発想が至っていない生徒に対しては
「発想ができるように」訓練するしかなく
より多くのパターンの習得が必要です。
学力ベースがある生徒には名講義一本で
それがない生徒には莫大な宿題でカバーする。
個々に差別はできないので
できる生徒もそうでない生徒も
莫大な宿題を与えられるのが
塾というものなのです。
 
そこでまた私は考えるのです。
まだ時間の余裕があるうちに
しっかりと考える力をつけておくべきだと。
公立中学から公立高校に進むなら
やる気があるうちに先取り学習もして
応用力養成に取り組む時間を作ること。
中学受験をするなら、
単元学習のうちに、
出来るだけ考えながら習得させること。
そのための基本書は、
算数においては予習シリーズが良いと私は思います。
 
予習シリーズの
だんだん問題レベルが上がっていく構成は
思考力を育てるのに使いやすいと思います。
まず例題までは
きちんと理解する必要があります。
初めて取り組む場合なら、
丁寧に指導する必要があるかもしれません。
基本的な解法がわかったかどうかは
基本問題で確かめられます。
練習問題を解くには,
基本操作に加え、
少しの「気づき」が必要です。
初めから解法を最後まで教えてしまえば、
簡単に解けてしまうでしょう。
しかし,頭は楽な方に流れるもの。
なぞる学習だけでは、
解いたことがある問題しか
解くことはできなくなります。
 
考えさせる指導法では、
練習問題は「各駅停車」となる子もいます。
しかし,自分で考えるようにしていくうちに
ちょっとずつ応用できるようになっていきます。
練習問題が全て自力で解ける子は
すでに相当な実力者ですから、
全員に完答まで期待してはいけません。
そして、解けたとしても
きちんとした解法は確認すべきだと思います。
 
頭脳を作る大事な時期に
過度の詰め込みは良くないと思いますが、
思考力や活用力を鍛えるために
一定の学力が必要なことは確かです。
個々の成長に応じて
次々に与えていくのが悪いとは思いません。
ただ、詰め込みマインドで与えれば、
常に「できたできない」という評価と一体であり、
それが後々様々な弊害となって
思わぬ結果につながる場合があることを
留意しなければならないでしょう。
 
また、詰め込み勝負にはお金がかかります。
中学受験を目指すなら
ノウハウのある進学塾に預け、
進学後もそれなりの塾に預ける必要があります。
小学生の時から、
もしかしたら幼稚園の時から
何かを教えてその類題を解かせるとか
作業的に処理ばかりさせていると
子どもたちはそういうスタイルを
自分の学習スタイルとして「確立」します。
自然とその方針にあった塾を気に入るでしょう。
塾を必要とし続けるでしょう。
愛岐ゼミの中学受験コースの卒業生は
自分に見合った進路を目指す場合には
中学以降に塾を必要をしない子が多くいます。
そしてそのまま「相応の大学」に合格していきます。
 
詰め込みで育てた結果がどうなるか。
充分学習した上で中学受験をしたのなら
合格できた中学に相応の大学に
結局は落ち着くことになるでしょう。
中学受験の結果で先が見えてしまう。
それが詰め込みの現実だと
言わざるを得ません。
もっとも、
詰め込みでトップ校合格なら
それで問題ないのかもしれません。
が、私はそういう指導はしたくありません。