個性派学習塾 愛岐ゼミより
愛岐ゼミは思考力を身につける塾です。
読解力を上げる指導をしています。
しかし、
思考力、読解力そのものではなく
思考力が磨かれる軌道
読解力が磨かれる軌道に
お子様たちを導く取り組みであり
塾にいる時間や
指導を受けている時間以外でも
思考力、読解力が
伸びていくことが重要です。
目の前の問題を解くために
過去の経験や既習分の技術を
「探索」するのは、
一番合理的なやり方です。
しかし、
一見解けないものに当たったときに
思考力の差は出てきます。
思考力がある人は、
自分の技術をこれまでと別の使い方で
使えないかと考えます。
組み合わせを考えたり、
逆の使い方を考えたり、
既知の解法以外の使い方を考えて
問題を解決していきます。
それは、
安心して失敗できる環境で
あれこれ試しながら
解決法を見つけるという
日常の中でも養えます。
何でも指示通りにこなす繰り返しでは
思考力は身につかないのです。
もちろん、
技術の精度で勝負するのが得意なら
その特性は生かすべきでしょう。
私は思考力を鍛える話をしたいのであって
訓練を否定したいのではありません。
読解力の考え方も根は同じです。
読解力がある人は、
文章の中で浮かんだ疑問の答えを
文章の中で「獲りにいく」人です。
文章の表現を味わって、
文字以上の世界へ「広げていく」人です。
読解指導で解答の根拠を聞くだけで
模範解答を書き写す学習では
読解力は決して身につきません。
素材文との往復に中で
しっかりと答えを獲りにいく練習をしたり
自分よりも「読める人」の解説から
自分になかった視点や考え方を
吸収することが重要です。
ですから国語指導は
なるべく個々に対応すべきだと思います。
一斉講義は
相手が「獲りにくる」状況であれば
とても効率が良い形態です。
しかし、未熟な小学生のうちには
自分で取り組むスタンスを基本として
少しずつ指導を施しながら
自分で答えを見つけ出すという
姿勢を確立すべきでしょう。
もちろん、まだ自立した学習は無理です。
自分で考えてもしないことを
外圧をかけて習得させたって、
すぐに忘れてしまうからです。
スタート位置が低いと
なかなか成果が見えてきません。
しかし、愛岐ゼミ生は確実に
自分で取り組む姿勢を身につけます。
塾内では完結しなくても
その学習スタンスは確実に
思考力と読解力につながります。
真の成果とは
そういうものだと思います。
愛岐ゼミより
小学生から大学のアルバイト講師まで
長期間にわたり、
「ひとり」と関わっていると
あの時がターニングポイントだったと
振り返る時があるものです。
高校時代にサボっていて
一度は社会に出たものの
社会に出てみると物足りなくなって
大学受験に挑戦したいと
自分のお金で月謝を払いながら
熱心に学習した生徒がいました。
その彼は見事に志望していた大学に合格し
アルバイト講師として
私を助けてくれました。
その後大学院まで進んで、
独立行政法人に就職して活躍しています。
私と学んだ期間の中で
学び抜く姿勢と学習体力を培い
それが大学以降の学業の土台となりました。
頭が良くても、
きちんと学びを重ねることができない人は
成功しにくいでしょう。
彼のキャリアは実は
愛岐ゼミで学んだ期間にそのベースが
出来上がったと言えると思います。
(本人がそう言っていますから)
中学時代は勉強が苦手で
目標にしていた高校には届かず
工業高校に通っていた生徒がいました。
難しい問題は解けないのですが
コツコツと努力して身につける生徒で
高校の成績は学年トップを争っていました。
鉄道会社に就職したいと思い、
資格試験に挑戦していた彼は
電気工事士や電験の試験でわからないところを
私に質問して来るようになりました。
もちろん私も素人です。
虚数単位がjとなっていて戸惑いましたが、
自分でも勉強してサポートしました。
高校のうちに第一種電気工事士に合格し
見事に希望の会社に入りました。
入社後は、
国立大院卒の方々と仕事をしているそうで
電験三種くらいは取りたいと
仕事をしながら私にサポートを求めてきました。
もちろん私は素人です。
夜な夜な一緒に学習しました。
私も忙しくなってしまって
サポートは中断したのですが、
何年もかかってやっと合格できたと
嬉しい報告がありました。
思えば、勉強が苦手だと思っていた彼が
努力して結果を掴むことを覚え、
そういう姿勢が社会人になっても
彼の仕事のスタンスになっています。
本当に良い見本だと思うのです。
中学受験においても
ほぼ何も学んでこなかった子が
愛岐ゼミで学びを重ね、
それでも志望校にはなかなか届かず。
皆さんはそれを無駄だと言いますが
そんなことはありません。
上位校なんて、
もともと絶望的なのです。
長い期間頑張っている子が多いのに
学習習慣もない子が
簡単には合格できるはずがありません。
しかし、
目標があったからこそ
過去の怠惰な生活と決別し
確かな習慣を身につけ、
基礎学力を身につけたのです。
上位校に合格しないと
全てが無駄だと思う人は多いですが
私から言わせれば、
怠慢で愚かで学力が低い子が
これから確かに伸びていく軌道に
きちんと乗ることができたのですし
それこそ、
今後の人生を大きく転換させたと
感じる子ばかりなのです。
不合格になるとわかって
私は詐欺のような仕事をしたのか。
スタートが遅くても、
きちんと正しい学習スタイルを作り、
それもなるべく早く確立できれば、
合格を掴む子も確かにいるのです。
本人がその可能性を信じるのなら
挑戦する価値はあるはずです。
受験は他人との勝負ですから、
希望通りにいかないことはあります。
しかし、
学習を始めた時
どのような状況だったかを思い出せば、
ほとんどの子が成長していくのです。
純粋な小学生のうちは特に
塾での学びによって人生を変えられます。
小学生の間に気ままに暮らして
いつか本気になっても
学習習慣と学習体力がなければ
何も叶いません。
本当に本気になった時に
それまでの積み上げがものを言います。
人生を変える瞬間は
本気になった時よりも前に
すでに訪れているのです。
小学生の学び、幼児期の経験は
必ず将来につながります。
人生を変える瞬間は
下積みをした人にこそ
訪れるものだと感じます。
愛岐ゼミは大きくなりました。
そして、これからは
だんだんこぢんまりと
ひとりひとりに向き合う
善意の塾であるために
やや手を狭めながら、
内容を充実していく方向に
向かっていきたいと思います。
塾を経営して思うのは
こちらが用意したパターンに
お客様がはまってくれると
とてもやりやすいということです。
ただ、
お子様の個性も事情も学力も
全く異なる子たちを
塾の運営に縛り付けるのは
ちょっとかわいそうだと思うのです。
また、
雇う側になって思うのですが
講師に経験のない案件を任せるのは
とても酷だと思うのです。
だから、レアなケース、ニッチな案件には、
講師をあてがうわけにはいかない。
「その案件、お任せください」と
私が引き受けるのです。
ですから私が担当する生徒は
個性派ばかりになります。
経験がない案件でも
これまでの経験を活かして
対応する方法があるに違いない。
どうやれば良いかという方法より
どう対処すべきかという知恵が
何より大事だと思います。
できない理由を探すには容易い。
こんな目立たない塾を
せっかく見つけてくれたのだから
何とか期待にお応えしたいと
私は思うのです。
できない理由を探さない代わりに
私はネガティブな要素をあまり見ないで
楽観的に取り組むのです。
だから誤解されることは多いのですが
そんなに的外れなことはしないでしょう。
他人にとっては何でもない成果でも
その本人からすれば
奇跡のような成果だったりします。
そういう密かな達成感を支えに
私は頑張っています。
昨年度も良い成果がたくさん出ました。
そして今年度も
たくさんの奇跡を起こしていきたい。
人が成長するという
ありふれていて難しい奇跡を
積み重ねていきたいと思います。
愛岐ゼミより

