続・付き人奮闘記 95 | chihiroの気まぐれブログ・これからも嵐と共に

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2021年1月。嵐さんの休業を機に、妄想小説を書き始めました。
主役は智くんで、メンバーも誰かしら登場します。ラブ系は苦手なので書けませんが、興味のある方はお立ち寄りください。

 

 

 

とりあえず隼人もやる気になってくれて、テレビ局との打ち合わせは後日。

放送は10月からだけどその前に第1回目のロケもあるだろう。

どんな番組になって行くのか、隼人が少し心配だけど二人が助けてくれるだろう。

 

打ち合わせを終えて3人を送って行く。

樹、風磨の順に家まで送って最後は隼人。

風磨が下りた時に隼人の声がした。

 

「大野さん、そっち行って良い?」

 

「うん。良いよ」

 

助手席に隼人が移ってきた。

何か話をしたい時や甘えたい時などに助手席に来ることがある。

これは翼もそうだった。

 

 

「なんか俺……最近我儘ばかりだよね。レコーディングの事とかバラエティーの事とか…」

 

確かに気持ちが少し不安定だなとは感じていた。

 

「何か身体や心に異変を感じたことはない?イライラしやすいとか不安だとか、

 精神的な事じゃなくても何でも良いから」

 

「イライラはしやすいかも……。何だか直ぐに腹が立つ」

 

「それは相手に対して?」

 

「相手に対してもそうだし、自分に対してもなる」

 

「仕事に復帰して間もないのに色々な事が一遍に動き出したからね。

 頭が追いつかないのかもしれない。無理しないで二人にも助けて貰いながらゆっくり行こう」

 

「でも明日はレコーディングの打ち合わせでしょう。

 俺が少し止まりたいと思ってももう止められない」

 

話が深刻になってきたので一旦車を止める。

 

 

「どうしても無理ならレコーディングの方は少し待って貰おうか」

 

そんな話をしている時、風磨からLINEが入った。

直ぐに電話をする。

 

「風磨、どうしたの?」

 

「すみません。実は樹が隼人の事を気にしていたから…。

 車の中で少し涙ぐんでいたみたいだって言うので俺から連絡しました」

 

「ありがとう。ちょっと気持ちが不安定になっているみたいなんだ。

 昔の話もしたから余計かもしれない」

 

「実は樹もそれを気にしていて、もう隼人の家には着いたんですか?」

 

「途中で止めて話していたから後10分くらい」

 

「俺達これから家に行っても良いですか?」

 

「だけど明日は大事な打ち合わせだよ」

 

「だからです。樹から隼人が人間嫌い、大人嫌いになった理由を聞いたんです。

 今の俺達なら隼人の身になって考えられると思うんです。

 樹も俺もここまで何もなかった訳ではないですから……。」

 

「……」 

 

「事務所開きの日にも4人で話しましたけど、あんな表面的な事ではなくて

 今度はもっと踏み込んだ話がしたいんです。樹も経験したことを話すと言っていますし、

 俺も話したい事があります。良いですか?」

 

「わかった。だったら泊るつもりで来て。

 きっと徹夜になるから。それとレコーディングの打ち合わせは1日ずらしてもらうから」

 

「大丈夫なんですか?」

 

「うん。隼人の様子を見ても無理はさせられないからね」

 

 

そうしたら、横から隼人が、

 

「大丈夫。明日は絶対に行く。これ以上大野さんに迷惑かけられない」

 

「俺は大丈夫だって」

 

「俺が迷惑をかければかけるほど大野さんの責任になる」

 

「そんな事はないよ」

 

「だってさっき二宮さんと言い合いしていたじゃないですか。

 マネージャーを代われとか言ってましたよね」

 

電話を持ったまま隣同士で言い合い。ここは一旦電話を切ろう。

 

 

「とにかく詳しい話は隼人の家で話すから、二人とも来られるなら来て」

 

「わかりました。もう既に向かってます」

 

「え!樹も?」

 

「はい。一緒です」

 

樹の声がした。

 

「じゃあ、俺達も急ごう」

 

隼人に声をかけて急いで隼人の家に向かう。

 

この分なら今日も出前だな。

 

 

俺達が着いて間もなくして二人も着いた。

 

出前にしようかと思ったけど冷蔵庫を見たら結構食材があったので俺が作る事にした。

 

お風呂を沸かしてそれぞれ3人が入って、最後に俺が入ってから食事になる。

 

この間はおつまみ程度の物しか作ってないので、本格的な手料理は二人にとっては初めて。

隼人が食べる前から「おいしいよ」とハードルを上げていくから気が気ではない。

でも3人共、おいしそうに完食してくれた。

 

 

一息ついてから隼人が聞いてくる。

 

「二宮さんと揉めた理由って何だったの?」

 

「直接、3人とは関係ない。翼のことだよ」

 

「翼さんがどうかしたんですか?」

 

「ちょっと悩んでいるみたい。でも翼には相葉くんがいるからね、俺が口出しする事ではない。

 それに俺の今の担当はこの3人だから。はっきり断ったから大丈夫だよ」

 

「翼さん自ら頼んできたんですか?」

 

「それはないと思う。周りが気を遣い過ぎたんだろう。俺と翼の関係は知っているからね。

 翼とは時々連絡は取りあっているし、何かあったら言ってくるよ」

 

「そうしたら、翼さんを優先して下さい。俺達は大丈夫ですから」

 

「隼人は翼のことを気にしている場合ではないだろう」

 

「そうですけど翼さんは俺にとっても憧れの先輩ですから、

 いつまでも元気でいて欲しいんです」

 

「病気ではないんですか?」

 

風磨までが心配して聞いてくれる。

 

病気だったら言ってくるような気がする。

 

ただ暫く会っていないから会いたいだけかもしれないし、

後輩にばかり一生懸命になっているから少し嫉妬したかな。

 

3人と話したら、明日の夜にでも連絡してみようかな。

 

 

 

 

 

 

 

潤くん、独立おめでとうございます。

6月からだと思っていたら今日からなんですね。

素敵な出発(たびだち)でありますように…。

これからの活躍も期待してます。

 

ちなみに久しぶりの舞台、残念ながら落選でした。

また次に期待します。いつか他の人にも繋がりますように…。