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2025年9月17日 伊勢新聞

 

 【多気郡】多気町五桂の動物園「ごかつら池どうぶつパーク」(髙橋文彦園長)は16日、野生傷病動物保護施設の内覧会を開いた。保護対象は県内で絶滅の恐れがあるカモシカを想定し、平成18年に閉園した日本カモシカセンター(三重郡菰野町)の役目を引き継ぐ。

 

【野生傷病動物保護施設を説明する髙橋園長(中央左)と森理事長(同右)=多気町五桂のごかつら池どうぶつパークで】

 

  カモシカは氷河期の生き残りとされる国の特別天然記念物。全国に12の保護地域があり、県内には鈴鹿、紀伊両山地にある。 

 

 鈴鹿山地では生息数が近年、シカの急激な増加のため減少している。カモシカはシカと同じ範囲で暮らすのを嫌うため他の場所へ追いやられているらしい。現在、御在所岳周辺での発見例は皆無に近い一方、5年ほど前から、湯の山温泉街に出没し、衰弱した個体が発見された事例がある。

 

  保護施設は同パークが、同センター後継のNPO「ECCOM」(森豊理事長)と協力し、環境再生保全機構から助成金170万円を受け整備した。

 

  ニホンザルを飼育していた場所に保護施設の小屋を二つ設けた。中央に岩山がある。ストレスをかけないように非公開区域に設置した。 

 

 森理理事長は「かつては毎日、ロープウエイのお客さんからカモシカを見ましたよと聞いたが、ここ10年は皆無」と説明した。髙橋園長は「保護に向けネットワークづくりを進めたい」と話した。