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2025年7月7日 まいどなニュース

 

 京都市は、京都動物愛護センター(京都市南区)に収容されたネコのうち、哺乳や医療のケアが必要な子猫を、一時的に動物病院に預ける取り組みを5月から始めた。獣医師の手を借りて、これまで世話に手が回らず殺処分の対象となっていた命をつなぎ、譲渡ができるまでの育成を目指す。 

 

京都動物愛護センターへの収容後、動物病院が一時的に預かることになった2匹の子猫(京都市南区)(まいどなニュース)

 

【写真】京都市南区の京都動物愛護センター 

 

 センターによると、2023年度に収容されたネコは476匹で、野良猫が生んだとみられる子猫が大半を占めた。一方、衰弱や収容数の限界を理由に全体の約3割の154匹が殺処分となった。

 

  生まれて間もない子猫は、数時間おきの哺乳や排せつなど細やかな世話が必要となる。収容数に対しセンターの職員だけでは手が足らず、殺処分数減への思いを同じくする市獣医師会の協力を得た。

 

 新たな取り組みでは、センターへの収容後、健康状態によって動物病院での看護や育成が適切と判断した子猫を協力先の病院に預ける。センターではできない夜間の授乳や緊急時の診察が可能で、預かりは最長で100日。市は1匹1日当たり500円で日数分の委託料を支払う。離乳が完了したり譲渡対象の目安まで成長したりした子猫は、病院で飼い主を募集するか、センターへ返還して譲渡につなげる。

 

  取り組み初日には、生まれて2~3週とみられるきょうだい2匹が預かり先の動物病院に送られた。いずれも下痢症状が続き、体重が250グラム前後と小さめだった。引き受けた西京極どうぶつ病院(右京区)の山田昭彦院長は「命を助ける公的な活動をサポートしたい」と話した。

 

  市は本年度当初予算に50匹分の予算を計上しており、センターの担当者も「健康な子猫の譲渡が増えるはず」と期待している。

 

 (まいどなニュース/京都新聞)