絶滅動物の絵本原画展 大町出身芸術家 「環境保護考えて」 ドードーなど描く  | トピックス

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2024年12月18日 読売新聞オンライン

 

 大町市出身の芸術家、倉科昌高さん(62)が描いた絵本「DODOドードーであえたはずのどうぶつたち」の原画展が同市の大町図書館で行われている。開会式典で倉科さんは「子どもから大人まで自然保護に興味を持つ入り口になってほしい」と期待した。

「ドードー」の絵本を描いた倉科さん(3日、大町市で)

 

 倉科さんは、衣装や建築物をスプレーで塗装する「カスタムペインター」として活躍し、ギタリストの布袋寅泰さんのギターペイントを手がけることでも知られる。理科の教員をしていた父の影響もあり、動植物や自然環境について関心を寄せ、ペインターとして活動しながら絵本の原画を描きためていたという。

 

展示されている原画

 

 作品は、インド洋のモーリシャス島に実在していた飛べない鳥「ドードー」など、絶滅してしまった動物たちの野生での姿を描いたもの。2004年の出版後、絶版になっていたが、大町図書館の館長と同級生だった縁で、今回原画展を開催することとなった。

 

 会場では、スプレーで描かれたモノクロの原画11点を展示し、絶滅危惧種に関する約50冊の本も並ぶ。ドードーの原寸大模型(約75センチ)も用意した。

 

 3日の開会式典で倉科さんは「絶滅するということは、気がついたらいなくなっているということ。展示や絵本をきっかけにそれぞれの立場でできる環境保護を考えてもらえれば」とあいさつ。同市生涯学習課の藤巻孝之課長(60)は「作品を見ながら、子どもたちに何かを感じ取ってもらい、心の豊かさにつながる展示になればと思う」と語った。

 

 来月5日まで。入館無料。