2024年11月9日 埼玉新聞
飼い犬に殴るなどの暴行を加え負傷させたとして、埼玉県警杉戸署は8日、動物愛護法違反の疑いで、飼い主の50代男性をさいたま地検越谷支部に書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。飼い主は「死んでも構わないと思って、頭部を力いっぱい拳で殴りつけた」などと容疑を認めているという。
飼い犬に暴行する事件があった杉戸町(埼玉新聞)
殴られた小型犬の写真 衰弱し目の大きさも左右違うように見える 頭中央に皮膚炎らしき痕も【写真2枚】
捜査関係者によると、飼い主は9月20日ごろ~10月2日ごろまでの間、杉戸町の自宅で飼っていたミニチュアダックスフント(雌、7歳)を拳で殴るなどして負傷させた疑いが持たれている。
10月2日午後8時半ごろ、杉戸町で犬の散歩中だった住民が怒鳴り声と何かをたたく音、犬が「ギャン」と繰り返しほえる声を聞き110番。現場に駆け付けた署員が事情を聴いたところ、飼い主はしつけができず、「かっとなってたたいた」と説明したという。動物病院で治療を受けた犬は左右頬骨骨折、栄養不足、全身性の皮膚炎、後躯(こうく)まひと診断された。
動物好きだった飼い主はトラック運転手の仕事で留守にしがちだった。「子犬だと、しつけもできない」などの理由から、譲渡サイトを通じ、しつけ済みとされる犬を9月上旬ごろから飼育。しかし、しつけはされておらず、9月20日ごろから自宅の汚れなどが我慢できなくなり暴力を振るうようになった。診断結果を知り「自分の責任です」と反省し「もう動物は飼いません」と話したという。今月上旬、犬は新しい里親に譲渡されることが決まった。