2024年9月20日 長野放送
9月20日から「動物愛護週間」が始まりました。これに合わせて毎年メッセージを発信するのが、動物愛護に取り組む俳優の杉本彩さんです。今年は「ペットをどこから迎えますか?」。長野県内で起きた虐待事件も念頭においたメッセージです。
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩さん(長野放送)
涙流し…杉本彩さん「お先真っ暗の判決」犬452匹虐待 無免許で麻酔なし帝王切開 被告に懲役1年・執行猶予3年
■人間のちょっとした行動一つで
動物環境・福祉協会Eva」の理事長として、保護活動に取り組む杉本彩さん。9月14日、水戸市で「動物との共生」をテーマに講演しました。
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩さん:
「私たち人間のちょっとした気持ち、行動一つで動物たちの環境は大きく変わり、動物たちの生涯が豊かであるかが左右されていくわけなんです」
「動物との共生」をテーマに講演した杉本彩さん(水戸市)(長野放送)
■劣悪な環境で飼育 無麻酔で帝王切開
杉本さんが「Eva」を立ち上げたのは10年前。講演会や学校での出前授業、国や自治体への働きかけなど、精力的に取り組んでいます。
長野県内でも3年前(2021年)、杉本さんの刑事告発がきっかけで、ある事件が明るみになりました。松本市の販売業者による虐待事件です。
1000匹近い犬をケージに閉じ込め劣悪な環境で飼育し、麻酔を使わず帝王切開で出産も。
ペット業界の暗部が明らかになりました。
松本市の販売業者が施設で飼育していた犬(長野放送)
■「量刑が軽く、抑止につながらない」
動物環境・福祉協会Eva・杉本彩さん:
「じりじりじわじわ、痛みと苦しみを伴って、恐怖を伴って犬たちは命を落としていった。司法の場では、動物の命はこんなにも軽く扱われているのかと。心底、本当にがっかりしました」
施設への家宅捜索(長野・松本市・2021年9月)※当該の犬ではありません(長野放送)
■劣悪なペットビジネスをなくすために
子犬や子猫などをショーケースに展示して販売する「生体販売」。需要の高まりとともに、店は増加しています。
「ペットフード協会」の調査では、2023年、犬を飼い始めた人の入手先の割合は「ペットショップ」が最多の63.3%。次いで「業者のブリーダー」が16.3%、「里親探しのマッチングサイトから譲渡」などと続きました。
犬を飼い始めた人の入手先(2023年、一般社団法人ペットフード協会調べ)(長野放送)
■優良なブリーダーや団体か…見極めが必要
講演を聞いた人はー
講演を聞いた人は…(長野放送)
講演を聞いた人:
「フランスではペットショップないんですよね。そこまで極端なのは日本では到底実現しないと思うが、そうなるのが理想」 「法律もなかなか変わらないということがあったり、(動物を)保護していくのは難しいんだなと感じました」
「自分に何かできることがないかなって考えられたので良かった」