2023年12月8日 NHK 和歌山 NEWS WEB
農作物に被害を及ぼす、野生のイノシシやシカなどの問題を子どもたちにも考えてもらおうという授業が、和歌山市の小学校で開かれました。
野生のイノシシやシカなどによる農業への被害の額は、県内で年3億円近くに及んでいて県は、捕獲した動物を食肉に活用するなどの取り組みを進めています。
8日は、こうした取り組みを子どもたちにも知ってもらおうと、県が和歌山市の加太小学校で出前授業を行いました。
猟友会の人を講師に招き、参加した3年生と4年生、あわせて20人の児童は、野生動物がどうして農作物を荒らすのかを考えました。
こどもたちは「おいしそうだったから」とか「食べるものがなかったから」などと、動物のかぶり物をして意見を発表したあと、動物も生きるために食べる必要があることを学びました。
このあと、子どもたちは、わなで捕獲したアライグマの毛で筆づくりに挑みました。
金具で束ねた毛を木製の軸に接着して筆ができ上がると、さっそくでき栄えを確かめました。
参加した児童は「野生の動物も一生懸命生きていることがわかった」と話していました。
県畜産課の橋本典和さんは「命をむだにせず、別の形で生かすことを学んでほしい」と話していました。