2022年9月29日 西日本新聞
今年5~8月、福岡県北九州市や宗像市などで小型犬のミニチュアダックスフント計約50匹が遺棄されているのが見つかる事件があり、このうち一部に関与した疑いが強まったとして、福岡県警が動物愛護法違反容疑で、北九州市の40代の夫婦を逮捕したことが29日、捜査関係者への取材で分かった。
福岡県と北九州市によると、ダックスフントが見つかったのは北九州市の小倉北、戸畑、八幡東の各区と、苅田町、岡垣町、宗像市。道路の高架下や草むら、池の周辺などで保護され、いずれも成犬で、首輪やマイクロチップは装着されていなかった。
北九州市の夫婦の逮捕容疑は7月、このうち数匹のミニチュアダックスフントを宗像市内で遺棄した疑い。捜査関係者によると、夫婦は正規のブリーダー(販売・繁殖業者)ではなく、ペットが増えすぎて飼いきれなくなる「多頭飼育崩壊」の状態だったとみられるという。県警は、夫婦が宗像市以外の場所にも遺棄した疑いがあるとみている。
今回、遺棄されたミニチュアダックスフントは殺処分されず、動物愛護団体などが、飼う意思がある人への譲渡を進めている。