2022年7月18日 朝日新聞デジタル
東京都立井の頭自然文化園(武蔵野市)で、ニホンカモシカが1頭生まれた。特別天然記念物のニホンカモシカについては、国内の動物園が協力し合って繁殖に取り組んでいる。名古屋市東山動植物園から昨年来園したメスの「すずな」が、3年前にパートナーを亡くしたオスの「ムム」と新たなペアを組み、出産した。
生まれたのは6日。井の頭自然文化園では9年ぶりの繁殖となった。すずなは11歳での初産で、国内で飼育しているニホンカモシカの初出産時の平均年齢(約3歳11カ月)を大きく上回る高齢出産だった。ムムも9歳と高齢のため、繁殖計画上のペアリング手法として役立つ事例という。
親子は通常の放飼場におり、授乳する様子などが見られるという。(井上恵一朗)