2022年4月20日 日刊ゲンダイ デジタル
飼っている犬が可愛いすぎて思わずキスしてしまう──。愛犬家ならよくあることかもしれないが、かなり危険な行為かもしれないという。
ジュリアナ・メネーゼス博士が率いるポルトガルのリスボン大学と英王立獣医学校の研究チームの調査によると、犬にキスすることで抗生物質が効かないスーパー耐性菌に感染する恐れが。また犬の排泄物の処理をした後、手を洗わないままにしておくことも危険だそうだ。
調査したポルトガルと英国の犬の計85匹のうち14匹からスーパー耐性菌が検出された。スーパー耐性菌に感染すると、抗生物質による治療ができなくなるため、命に関わる問題になる可能性もあるという。
今回の調査は「観察研究」で、「飼い主が愛犬の口にキスをすることが、抗生物質に耐性があるバクテリアの繁殖の原因になるかを証明できていない」としている。また「スーパー耐性菌の繁殖の原因が人間にあるのか犬にあるのは不明」だという。
しかしメネーゼス博士は、愛犬へのキスや自分が使用した食器を洗わずにエサをやることは避けたほうが良いと呼びかけている。