英原産シープドッグが絶滅の危機 愛犬団体発表 | トピックス

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2021年4月20日 時事通信社








【ロンドンAFP=時事】英国の愛犬団体「ケネルクラブ」は、同国で最も知られる犬種の一つ、オールド・イングリッシュ・シープドッグを初めて「絶滅が危ぶまれる原産種」に指定したと発表した。≪写真は英バーミンガムで、ドッグショー「クラフツ」に参加する英国原産種のオールド・イングリッシュ・シープドッグ≫


 一目で分かるもじゃもじゃの毛並みが特徴のオールド・イングリッシュ・シープドッグは、1970年代後半に最も人気を集め、塗料メーカー大手デュラックスの広告にも長く使われた。


 しかし、人気がかげり頭数が減少。2020年のケネルクラブへの子犬登録数は、過去60年間で最も少ない227匹だった。同団体は人気の「急降下」の表れだと言う。


 オールド・イングリッシュ・シープドッグは2009年以降、同団体への年間子犬登録数が300~450匹となった犬種を対象とする「注視」リストに入っていた。


 さらに今回、子犬登録数が前年比28%減となったことを受け、ケネルクラブは同種を「絶滅が危ぶまれる原産種」に指定した。これは英国かアイルランド原産で、子犬の年間登録数が300匹未満となり、英国から消滅する恐れがあると判断された犬種が指定される。


 ケネルクラブは英国人の「生活様式の変化」に加え、オールド・イングリッシュ・シープドッグの飼育には手がかかることが人気低下の理由ではないかと分析している。
 ケネルクラブの広報担当者は「グルーミングに多くの手間がかかるうえ、十分な運動も必要となるため、狭い場所での飼育には適していない」と話した。


 ケネルクラブでは「絶滅が危ぶまれる原産種」に32種、注視リストに39種を指定している。
 一方で、猟犬の人気は高まっている。ケネルクラブによると、新型コロナウイルス流行によるロックダウン(都市封鎖)期間中の地方部への移住や野外活動の増加が、猟犬の人気に寄与している可能性があるという。【翻訳編集AFPBBNews】