体を伸ばせないヘビ、金網の床で暮らすサル 改正動物愛護法 | トピックス

トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

2020年11月11日 sippo







6月1日に施行された改正動物愛護法。今回の法改正により、第21条「基準遵守義務」に第2項「前項の基準は、動物の愛護及び適正な飼養の観点を踏まえつつ、動物の種類、習性、出生後経過した期間等を考慮して、次に掲げる事項について定めるものとする」が新たに追加されました。これによって動物の販売や展示などを行う動物取扱業が守るべき基準が改善される、と期待しました。



できたのは犬猫の基準だけ

犬猫以外の動物の基準が変わらないと…

■水辺で暮らす動物が泳げない

■飛ぶ動物が脚をつながれたまま

■体を伸ばすことができない

体を伸ばすこともできない状態で展示販売されていても、行政指導が入らない。これも改善できない。 ちなみに、とぐろを巻いているイメージの強いヘビだが、腸の不快感をとるために体をまっすぐにする姿勢をとることが必要とされている。

■体の向きも変えられない

動物が運動できるスペースがない状態での販売・展示は多い。このカメは体の向きも変えられない状態で展示即売会で売られていた。これも改善できない。

■金網の床のケージに入れられる

脚への負担が大きく、脚を痛めるおそれのある金網の床材は、犬猫については新しい飼養管理基準で使用が禁止されることになった。しかし、犬猫以外の動物の基準がつくられなければ、このウサギやサルのように犬猫以外の動物が金網の床のケージで飼育されるのを改善できない。
 このように、泳ぐ、飛ぶ、体を伸ばすといった、あたりまえの日常的な動作すら行うことができない状態での飼育が横行しています。今の施行規則や細目では効力を発揮できなかったわけですから、より細かく、そして厳しい新しい飼養管理基準を犬猫以外の動物についても作ることが不可欠です。

環境省「犬猫以外の動物の基準もつくる」

sippo(朝日新聞社)