例年に比べ、暑さの厳しい2020年の夏。
体験したことのないような暑さに、熱中症にかかってしまう人が増えています。
また、あまりの暑さに体調を崩してしまうのは人間だけではありません。
帰宅途中、倒れている犬を見かけて…?
やっしー(@yassy1919)さんは、車で帰宅途中、道端で倒れている犬と不安そうな飼い主を見かけました。
やっしーさんは心配になり、車を停め「大丈夫ですか?」と声をかけたそうです。
犬は息が荒く、目を閉じたまま。犬の様子を見てすぐに「熱中症だ!」と思った、やっしーさんは、すぐに近くの理髪店でバケツいっぱいの水をもらってきました。
そして、水を犬の全身にかけてあげると、5分後に犬が歩き出したのです!
やっしーさんの行動には、多くの人から称賛の声が寄せられました。
・素晴らしい行動力です!やっしーさんがその場に居合わせてくれて本当によかった!
・わざわざ車から降りて、さらに近くのお店に水をもらいにいってあげて…本当に尊敬すべき行動力です。
・夏の犬の散歩は本当に気を付けないと。熱いアスファルトで肉球を火傷してしまうこともあるらしい。
その後、飼い主さん家族が迎えに来て、犬を車に乗せて帰っていったそうです。
ペットが熱中症にかかってしまったら…?症状と応急処置
日本気象協会によると、犬や猫が熱中症にかかるとこのような症状が現れるそうです。
【初期症状】
・パンティングしている(ハアハアと激しく呼吸をする様子)
・よだれが大量に出ている
・歯肉や舌、結膜などが充血、うっ血している
・頻脈を起こしている(心拍数が増加している状態)
【重篤化した場合】
・虚脱状態になる(ぐったりとしていて意識がない)
・下痢・嘔吐、ふるえを起こす
・意識が消失する
・けいれん発作が起こる
・ARDSになる(肺が炎症を起こし呼吸が困難になる病気)
日本気象協会ーより引用
もし、犬や猫が熱中症にかかってしまった場合の対処法については…。
【すぐにやること】
1.常温の水をかける
2.水で濡らしたタオルなどで包む
3.涼しい場所で風を送る
熱中症に対する治療の遅延は死に至る危険性が高まるため、熱中症が疑われたら早急に治療をすることが大切です(症状の出現から90分以内)。上記の応急処置を施し、直ちに動物病院を受診してください。
【冷やす場所】
・脇の下(前足の付け根の内側)
・頭部喉側から首(頸動脈)
・そけい部(後ろ足の付け根の内側)
日本気象協会ーより引用
また、応急処置の際、早く体温を下げようとして冷水や氷、アイスバッグを用いて急激に冷却すると、逆効果となるため注意が必要なのだそうです。
犬や猫が熱中症にかからないようにするために…
そもそも、犬や猫が熱中症にかからないように、飼い主は気を付けなければなりません。
犬や猫の熱中症対策として、日本気象協会は下記のことに気を付けるよう呼びかけています。
(1)屋内
・風通しを良くしておく。
・ペットが自由に居場所を選択できるようにしておく。
・暑い時期の室内温度は26℃以下にする。
・直接日光が当たらないようにする。
※冷房機器を使用する際は、直接冷風が当たらないようにも気をつける。
(2)屋外
・こまめな給水を心がける。
・時には体表に水道水をかけ流す。
・風を送り気化熱を利用して、簡易的な体幹冷却法を取り入れる。
・直接日光が当たらないようにする。
※体幹冷却法…頚部(喉から首にかけて)から体幹(胸そして内腿を含めたお腹全域)に水道水をかけたり、水分を多く含んだタオルをかけて団扇であおぐなど。
(3)車内
・外気温が25℃を超えるような環境下では閉め切った車の中に残すことは避ける。
・活動的な犬や興奮しやすい犬の場合には、さらに低い気温の場合でも熱中症のリスクに注意する。
日本気象協会ーより引用
また、犬は散歩中に熱中症にかかった事例が多いのだそうです。
夏の暑い期間、犬の散歩は、日中を避け早朝や日没後にいくようにしましょう。
まだまだ暑さが続く夏。ペットの体調にも十分気を付けてあげたいものですね。
[文・構成/grape編集部]