高齢の飼い主急死、シバイヌ保護 浜松の団体、殺処分防止へ「健康なうちに亡き後を考えて」 | トピックス

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2020年4月28日 静岡新聞






浜松市南区の市民団体「捨て犬!捨て猫!ゼロの会」が4月上旬、高齢の飼い主の急死で行き場が無くなったシバイヌ1匹を保護した。高齢者の飼い主がペットより先に亡くなるケースは多く、同団体の担当者は「引取先が無く殺処分されるペットは多い。命を助けるため、健康なうちに飼い主亡き後を考えてほしい」と呼び掛ける。

 同団体によると、保護された犬(雄、12歳)は、妻と2人で暮らす中区の高齢男性が飼っていた。犬の面倒を主に見ていた男性が病死。妻だけでは世話できず、知人を通じて同団体に相談する一方、市動物愛護教育センターに引き取りも依頼したが、最終的に殺処分を防ぐため同団体が預かった。

 現在は東区のボランティアに一時的に預かってもらいながら、新しい飼い主を探している。成瀬正子事務局長は「飼い主や預け先を探すのは簡単ではない。事前に手を打つ必要がある」と指摘する。

 未然防止策の一つとして、信託を利用する方法がある。飼い主が生前、次の飼い主になる家族や知人と契約し、ペットのための財産を託す。財産管理状況は、司法書士や行政書士らが監督人としてチェックする。ペット信託に詳しい中区の行政書士伊藤久仁俊さん(55)は「引き取り手の動物アレルギーの有無や住宅事情など、高齢者に限らず飼い主は先を見据えて話し合ってほしい」と話す。