殺処分ゼロへ 保護犬と飼い主つなぐカフェが沖縄にオープン | トピックス

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2020年1月10日 沖縄タイムス








 【糸満】飼い主に捨てられたり、迷子になったりした犬と新たな飼い主希望者をつなぐ機会をつくろうと、沖縄では珍しい保護犬カフェ「犬かふぇワンダフル」が市西崎にオープンした。昨年11月の開店以降、動物愛護団体を通して10匹の保護犬を引き取り、うち5匹に飼い主が見つかった。殺処分ゼロへ保護犬とのふれあいの場を提供し、さらなる譲渡数の拡大を目指している。(南部報道部・松田麗香)


経営するのは上原佑太さん(26)=金武町。県内では、飼い犬を連れて来店できるドッグカフェや保護猫カフェはあるものの「保護犬に特化したカフェは本島では初めてでは」と話す。

 引き取ったのは動物愛護団体ワン’sパートナーの会で保護された犬たち。しつけがされているかどうかや、他の犬とけんかしない性格かなどを考慮するという。

 小学生の頃、飼い主のいない犬や猫が殺処分される現状を知って以来、「人間のせいでかわいそうな人生を送る動物をなくしたい」との思いを抱き続けてきた上原さん。保護犬カフェの開業を目指して経営の専門学校を卒業し、警備関係会社の契約社員として働きながら資金をためた。

 現在は従業員3人と5匹の保護犬を飼育している。今後、従業員をさらに確保できれば、引き取り数を増やすことも検討しているという。

 カフェの利用は30分500円の時間制でドリンクは別料金。気に入った犬がいれば、住環境など飼育の可否を審査の上、引き取ることができる。

 上原さんは「悲惨な環境で生きる犬を生まないことが目標。保護犬に新しい家族を見つけるだけでなく、ペットの飼い方を多くの人が考える機会になれば」と意欲を見せた。

 県の動物愛護管理センターに収容された犬の数は、2011年度の2810匹から17年度は1007匹と減少傾向にある。17年度、飼い主や引き取り手が見つからず153匹が殺処分された。