アメリカ・ハワイ州のビーチで保護された1匹の犬が、人々に衝撃を与えています。
2019年7月、オアフ島のビーチで、男性が犬を生きたまま砂の中に埋めているのを住民が発見。住民は動物保護団体『ポウズ・オブ・ハワイ(PAWS of Hawaii)』に連絡しました。
現場に駆け付けたスタッフが目にしたのは、砂の中からかろうじて顔だけが出ているメス犬。全身が腫れ上がり、日焼けによって皮膚は赤く炎症を起こした状態。さらに、病気のせいで体の9割の毛が抜け落ちていました。
また、体のあちらこちらから出血していて、足には切られたばかりの傷がありました。犬のそばには、飼い主の男性が置いていったマチェーテ(ナタ)が落ちていたということです。

犬は脱水症状を起こし、体中の傷口が感染症を起こしていたため悪臭を放っていましたが、幸い命は助かりました。
そしてハワイらしく『レイアロハ』と名付けられました。
現地の警察は、レイアロハを虐待した飼い主を探すために本格的に捜査に乗り出したということです。
なぜ飼い主がこんなひどいことをしたのかは分かりません。『ポウズ・オブ・ハワイ』のスタッフであるクウレイさんは地元のTV局『KITV』の取材で、「飼い主は誰かに助けを求める代わりに、レイアロハの命を終わらせることで、彼女を病気の苦しみから救ってあげようとしたのでしょう」と話しています。
『ポウズ・オブ・ハワイ』にはすでに世界中からレイアロハを家族に迎えたいという問い合わせが来ているのだそう。その中で、ハワイ島に暮らす家族が彼女の里親になるようです。体調が回復したら、レイアロハには新しい家族との暮らしが待っています。
激しい痛みや苦しみにじっと耐えながら、生きることを決して諦めなかったレイアロハ。彼女が1日も早く元気になり、残りの犬生を幸せに生きていけるように願います。