生後3カ月で焼却処分、子猫を使った寄生虫実験を米農務省が終了 | トピックス

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2019年4月5日 BUSINESS INSIDER






アメリカ政府は寄生虫の実験のために子猫を育て、殺処分してきた30年におよぶ取り組みを終わらせる。

3000匹を超える子猫がトキソプラズマ原虫に感染させるという目的のためだけにアメリカ農務省によって育てられてきたと、White Coat Projectの活動家は2018年5月に述べた

以来、活動家と政治家によるキャンペーンは勢いを増し、現地時間3月19日に下院に「Kitten Act」が提出された。


法案は農務省が子猫を痛みを伴う実験に使用することを禁ずることが目的。


活動家によると、子猫には寄生虫やその卵に感染した肉が与えられた。寄生虫は子猫の体内で成長する。

寄生虫は子猫の糞から集められ、研究に使用された。子猫は生後3カ月になると焼却処分された。

2日、農務省の農業研究事業団( Agricultural Research Service:ARS)はステートメントを発表、以下のように述べた。

「ARSのいかなる研究所の、いかなる研究手順においても猫を使うことは中止し、再開することはない」

農務省によると、猫を使用した理由は、トキソプラズマ原虫が生育し、ライフサイクルを完成させ、卵を生む唯一の生物であったため。


White Coat Projectのレポートによると、ARSの研究所がこの取り組みの中心。レポートは、1982年から2019年にかけて3000匹の子猫が寄生虫に感染させる目的のためだけに育てられたとしている。

子猫は研究に使われた後は健康だったが、すべて殺処分されたと農務省は述べた。

農務省は、実験の一環として、まだ寄生虫に感染していない子猫が14匹いると述べた。子猫は農務省のスタッフが引き取る見込み。

トキソプラズマ原虫が引き起こすトキソプラズマ症は、アメリカでの食中毒関連の死因の第2位と考えられている