中央区は、十月に閉場する築地市場で生息してきた野良猫を保護する臨時施設の整備を決めた。整備費として約五千六百万円を一般会計補正予算案に計上し、来年四月の利用開始を目指す。
区によると、区内では約十年前から動物愛護団体が築地市場に生息する百匹以上の野良猫を保護してきた。市場には今でも二十~三十匹の野良猫が生息しているとみられるが、団体の所有施設では保護するための十分なスペースを確保するのが難しくなっている。
このため、区は、市場から約二キロ離れた区立晴海臨海公園内に、空調などを完備した鉄骨平屋建ての保護施設(約十五平方メートル)を二棟開設し、約三十匹の猫を収容できるようにする。動物愛護団体には無償で貸し出すという。
一方、市場内には大量のネズミも生息しており、都は市場の移転に合わせて、ネズミの駆除を本格化させる方針だ。 (神野光伸)