「耳の形が気に入らない!」愛犬を整形させようとした身勝手な家族 | トピックス

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2017年06月16日 更新    わんちゃんホンポ

 

 

 

身勝手な飼い主さんの理想の犬の姿に近づけようと耳の整形手術を受けたジャックラッセルテリア子犬、健康な体に手術をさせられてしまったジャックラッセルテリアの子犬のニュースにヨーロッパで批難が集中しました。

 

 

「たれ耳じゃないジャックラッセルテリアはジャックラッセルテリアじゃない!」

 

ロシア在住のマリーナ・エスマットさんは、俳優のジム・キャリー主演の大人気の映画『マスク』に出てくる可愛い犬のジャックラッセルテリアのミロに憧れを抱いていたようです。

マリーナさんは息子さんの為に4万円でジャックラッセルテリアの子犬を購入しました。


ジャックラッセルテリアを購入したマリーナさんは、この子犬をドッグショーに出場させて将来的には、この子犬の子供達を繁殖させようと考えていました。

 

マリーナさんが頭の中で描く理想のジャックラッセルテリアの姿は、マスクで活躍したジャックラッセルテリアのミロの姿です。ミロはたれ耳が可愛いジャックラッセルテリアでしたが、マリーナさんの元にやって来た子犬は成長するにつれて耳が上向きになっていきます。

ミロの耳の形が完璧と信じていたマリーナさんにとって、子犬の耳が上向きになっていく事がショックでした。マリーナさんは子犬の耳の形を下向きにする為、のりやテープで子犬の耳を固定して、下向きにさせようとしましたが上向きになってしまった耳がたれ耳になる事はありませんでした。

子犬の耳で悩んだマリーナさんと家族は話し合いをし、子犬の耳をたれ耳にする為にある決断をしてしまいます。

上向きになってしまった子犬の耳をたれ耳にする為にした驚きの決断!

エスマットさん一家は子犬を連れて動物病院に行きました。そして、動物病院の獣医師のアンドレー・メジンさんに、「子犬の耳を整形手術でたれ耳にしてほしい。」とお願いしたのです。

 

この話を聞いたアンドレーさんは、子犬の耳を整形手術する必要はないと説得し、エスマットさん一家に耳の整形手術を考え直して貰おうと試みましたが、エスマットさん一家は、

 

「上向きの耳のままではこの子犬に繁殖の相手が見つけられない」
「ドッグショーに出場させる事が出来ない」
 

と子犬にとって身勝手な事ばかり言って、獣医師のアンドレーさんの意見を聞こうとしません。

 

この子犬は、残念ながら耳を下向きにする手術を受ける事になってしまいました。


子犬はエスマットさん一家の希望通りにきれいなたれ耳になりましたが、健康な耳の軟骨を損傷してたれ耳になったのです。

この事がロシアのメディアに紹介されると、飼い主のエスマットさん一家に「動物虐待だ」「残酷すぎる」と多くの批判が寄せられてしまいました。エスマットさん一家だけでなく子犬の手術に反対していた獣医師のアンドレーさんの元にも「医療以外の手術を行うべきでない」と批難の声が寄せられてしまいました。

 

ロシアでは動物虐待や動物愛護に関する法律があります。獣医師のアンドレーさんに批難の声が寄せられても仕方がない事なのかもしれません。


たれ耳に手術をされた子犬にとって、たれ耳に手術をされて飼い主さんに大切にされるのと、上向きの耳が気に入らないと言われながら飼い主さんに冷たくされるのと、どちらが幸せなのでしょうか?考えさせられてしまうニュースだと思います。

まとめ

ドッグショーに出場させるために、繁殖のお相手を見つける為に、必要以上に犬の体を傷つけてしまう事に対して怒りを覚えてしまうニュースです。日本でも声帯手術が問題になっています。犬の鳴き声がうるさいから声帯手術をするという飼い主さんが増えているそうです。犬の健康な体にメスを入れる事に怒りを覚えますが、犬の鳴き声がうるさいから保健所に連れて行くという飼い主さんがいる中で、どちらが犬にとって幸せな選択なのかを考えるとどちらとも言えなくなってしまうような気がします。