茨城新聞クロスアイ 3/22(水) 7:00配信
犬猫の殺処分ゼロを目指すボランティアグループ「いばらきのシッポの幸せの会」がステッカーや缶バッジなどの啓発品を作り、不妊去勢手術の徹底などを訴えている。
賛同する事業者も増え、動物愛護の輪が広がりつつある。同グループは「ペットは家族同然の存在で、飼い主には最期まで責任ある行動をしてほしい」と話す。
同グループは県内で啓発活動などに取り組むボランティアによって昨年1月に発足。原則毎月1回、JR水戸駅前を中心に街頭活動を実施している。繁殖を防ぐための不妊・去勢手術やペットを最後まで愛情を持って世話する「終生飼養」を中心に呼び掛けている。
県動物指導センターによると、飼い主に捨てられるなどして同センターに収容、殺処分された犬は2015年度が1279匹で全国ワースト2位。本県は13年度まで8年間、全国ワーストが続いていた。一方、猫は15年度が2333匹で全国ワースト12位。
同グループは昨秋から啓発品を作り、事業所を巻き込んだ啓発活動をスタートさせた。
賛同してくれた事業所にステッカーなどを配布している。美容室やカフェなど、少なくとも10を超えるという。
タクシー業者「さわやか交通」(水戸市)でも昨年12月から、タクシー全約40台の窓にステッカーを貼っている。代表取締役の大貫裕治さん(59)は以前に猫を飼っていたといい「犬も猫も一つの命」と話す。
同グループの磯野史子さん(50)は「命の大切さを伝え、最後まで責任持って飼う意識を定着させたい」と語る。 (斉藤明成)
茨城新聞社