ボタン号=成田空港で
旅客の手荷物から、検疫対象となる
肉製品や果物をかぎ分ける検疫探知犬が
新たに二頭、成田空港に着任した。
空港の旅具検査場でお披露目され、
模擬探知活動にも挑んだ。
二頭はビーグル犬の雌でメグ号
(一歳十カ月)とボタン号(一歳六カ月)。
昨年十月から約二カ月間、台湾の施設で
訓練を受けた。帰国後に空港の雰囲気に
慣れた後、農林水産省動物検疫所
成田支所の試験に合格した。
今月十八日から実戦投入されている。
模擬探知活動で、二頭は支所の
職員と検査場に置かれた大小の
スーツケースの周りを歩いた。
肉製品や果物の存在をかぎ出すと、
入っているスーツケースの前に座って
知らせた。
支所によると、成田空港が二〇〇五年、
日本で初めて探知犬を導入した。
活動で成果をあげたことや訪日外国人の
増加などから徐々に増やし、この二頭で
六頭体制になった。
国内の探知犬は二十六頭で、羽田空港や
関西空港などで活動している。
うち二十四頭は、嗅覚に優れた
狩猟犬のビーグル犬だ。
愛らしい見た目で旅客に威圧感を
与えないことも理由。
検疫の広報活動にも一役買っている。
(渡辺陽太郎)