郊外の大型分譲地に引っ越してきた
埼玉県のDさん(30代女性・主婦)。
新生活で遭遇したご近所さんは、
マナーの悪い飼い主だった。しかし
Dさんが飼い主にとった行動で、
事態は一転。果たしてその顛末は——。
夢いっぱい! 念願の新居購入で
待っていたのは
私は埼玉県のX市にある大型分譲地に
念願の家を購入し、引っ越しをしました。
分譲地の第1期販売だったので、
引っ越しをしてすぐの頃はまだ隣近所も
数件しか居住しておらず、ほとんどの
場所が建築中。
そのため何のトラブルもなく、とても
快適な新居生活を送っていました。
私たち夫婦は帰宅後に散歩をするのが
日課になっており、散歩中に順に家が
建っていくのを見ることを楽しみにも
していました。
かなり大きい分譲地だったので、
散歩をしていると引っ越しのトラックを
目にすることも多く、徐々に明かりが
灯る家が増えていく様子を見て仲間が
増えるようで、この先の生活も楽しみに
していました。
とはいえ第2期、第3期と家が増えて
居住者が増えるにあたり、少し離れた
ところに住む人などはどういう
家族構成かなどもほとんど分からない
状態になっていきました。
犬の散歩に必須のアレを持ち歩かない飼い主
その日も日課の散歩に出ました。
たくさん増えた家の中に、我が家とは
少し離れた場所にあるお宅で犬を
2匹飼っている家がありました。
そのお宅にはいつも散歩をしている
40代くらいの女性がおり、ときどき
すれ違うようになったので挨拶程度の
お付き合いをしていました。
ある日、一緒に散歩していた主人が
あることに気づきました。
「あの人、いつも犬の散歩をするとき
手ぶらだよね。フンとかしないのかな」
と言うのです。
私はペットを飼ったことがないので、
特に気にしていなかったのですが、
言われてみるとペットの散歩をしている
人は皆さんマナーとしてフンの始末用に
ビニール袋や水などを持ち歩いて
いることに気づきました。
そして、そんな会話をしていた数日後に
事件は起こりました。
自宅前に犬のフン! おさまらない怒り
いつものように散歩を終えて家に入ろうと
した瞬間、足元で「ぐにゃり」とした
感触があったのです。
なんと、自宅の前で犬のフンを踏んで
しまったのです!
あたりを見回すと、いくつもフンが
落ちているではありませんか。
私は絶対にあの家の犬だ、
あの飼い主だ!——と思いました。
すぐに庭の隅で靴を洗いながらも、
怒りがおさまらず、家の前に放置された
フンを片付けながら、さらに腹が
立ってきました。
ひとこと文句を言ってやろうかとも
思いましたが、それがあの犬のフンだと
いう証拠は今のところありません。
分譲地内で犬の散歩をしている人を
ほかに見たことがなかったのですが、
万が一違った場合は、これから先ずっと
気まずいなぁという思いもあり、
その日はとりあえず何もしませんでした。
問題のフンの犯人をついに発見!
その後も怒りがおさまらないので、
犬の習性などを知らない私は色々と
調べた結果、犬は同じ場所にフンを
する習性があるという情報を目にしました。
その情報を元に、また同じことを
されては困ると思った私はひとまず、
フンのあった場所に、犬が嫌がる匂い
だという薬剤を購入して撒くことにしました。
いざ撒こうとしたとき、あの飼い主と
犬が昼間の散歩をしているところに
遭遇しました。その時も飼い主の
女性はもちろん手ぶらでした。
陰から見ていると、今度は我が家と
隣の家の間あたりで犬がフンをしました。
そして何事もなかったかのように
女性は立ち去ったのです。
残されたフンの形状が、昨日片付けたもの
と同じようだったので、昨日のものも
あの犬だと確信が持てました。
さて、直接言うべきか、遠回しに
言うべきか。とても迷いましたが、
その日の夜、いつもの散歩時間に
家の前でその飼い主の女性を
待つことにしました。
思い切って言ってよかった
いつもの時間、私の家の前に飼い主の
女性と犬がやってきました。
私は「こんばんは」と挨拶をして、
思い切って言いました。
「犬のフンは放置しないでくださいね」
——そう私が口にすると、女性は
驚いたようにしばらく立ち止まって
いましたが、そのまま来た道を戻って
行きました。
何も言わずに去ってしまったので、
どう思ったのかはわかりませんが、
私は言いたいことを伝えたことで
少しスッキリしました。
翌日から、その女性は小さなカバンを
持ちながら散歩をするようになりました。
それと同時に犬のフンが放置される
こともパタリとなくなりました。
あの時思い切ってでもきちんと伝えた
ことは良かったと思います。これが
私の経験したご近所トラブルの
思い出です。
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