■連載/ペットゥモロー通信
ぶどう、レーズンは要注意!?
犬に与える野菜としておすすめなのが、ベータカロテンや目の健康に役立つと言われているルテインが含まれている人参、ビタミンCやたんぱく質の消化を助けるビタミンB7が豊富な大根、同時に摂取すると抗ガン作用が期待できるカロチン・ビタミンC・ビタミンEがセットで含まれているトマトとかぼちゃ、加熱後のでん粉質を犬が消化しやすいα化に変化するさつまいもなどです。
中には生のスティック状の人参や大根を食べるほど野菜好きな犬もいますが、犬の消化吸収力はあまり高くありませんので、たくさん与えすぎないように注意しましょう。食べる量が多すぎた場合、下痢や吐き戻しを起こしてしまう可能性もあります。適量の目安は、肉などの主食の上に振りかける程度でも大丈夫と言われており、すりおろす・焼く・蒸す・茹でるなど調理すると、犬でも消化しやすくなります。
そして一般的に知られている与えないほうがいい野菜は、玉ねぎ・ネギ・ニラ・にんにく・ショウガ・ブドウ・レーズンなどがあります。ネギ類は血液の中の赤血球を破壊して貧血を起こすことがあると言われており、ブドウやレーズンはメカニズムは分かっていませんが、腎不全を引き起こす可能性があると言われています。どちらも最悪な場合、死に至ることも。
少量食べる程度では大事に至るケースは少ないようですが、玉ねぎのエキスがたっぷり出たスープなどでも危険性が高いので、うっかり食べさせてしまわないように注意しましょう。
いずれにせよ、自分で野菜をご飯に取り入れる場合は、専門家が定めた分量を守る、専門家に相談する、などを心がけましょうね。
犬は人間と暮らすうちに雑食性へと変化したと言われていますが、まだまだ肉が一番の好物。野菜を美味しく食べてもらうには、肉の茹汁で野菜を煮込むなどの一工夫が効果的です。煮込むことで野菜の繊維が柔らかくなり、犬の体内で栄養が吸収されやすくもなります。
文/大原絵理香(ペットゥモロー編集部)