海兵隊員がイヌ虐待…殺す様子を動画撮影 社会に衝撃/台湾 | トピックス

トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

中央社フォーカス台湾 6月28日(火)18時32分配信


(台北 28日 中央社)
海軍陸戦隊(海兵隊に相当)の
兵士複数人がイヌを虐待して殺し、
その様子を動画撮影していたことが
分かった。27日には国防部(国防省)の
関係者らが相次ぎ謝罪。虐待に関わった
兵士のうち3人は動物保護法違反での送検が
決まったが、
所属していた軍施設周辺などでは
市民による抗議活動が起こるなど
社会に衝撃が広がっている。

▽殺されたイヌ、首絞められぐったり

動画には兵士がイヌにつけられた
リードを高所から吊り下げるように持ち、
「来世はばかなイヌになるなよ」などと
笑う様子が映されていた。
イヌは首を絞められたことでもがき苦しみ、
その後ぐったりとして動かなくなった。

また、別のイヌに向かってエアガンで
BB弾を15発打ち込む姿を映した動画も
見つかっている。

高雄市動物保護処は、兵士らがイヌを
虐待して死に至らせたことを確認。
動物保護法違反で1年以下の懲役に加え、
10万~100万台湾元(約32万~320万円)の
罰金が科される恐れがあるとしている。

▽動物保護法の強化求める声

馮世寛国防部長(国防相)は27日、
「社会に対して深くお詫びする」と陳謝。
黄曙光海軍司令も、イヌの虐待に関与した
9人の名前を公表した上で、
教育が行き届かなかったとし、
「全てわたしの責任だ」と謝罪した。

同日夜には兵士3人らが頭を下げて詫びる
動画がインターネット上に公開された。
陸戦隊によると、3人は厳格な処分と
法律の制裁を受ける意思を固めている
という。軍では今後、基地内で
飼われている動物を登録制とし、
健康や生活管理に努めるとしている。

外遊中の蔡英文総統は、
「驚き、ひどいと思った」と心境を吐露。
林全行政院長(首相)も「とても悲しい」
と話し、国防部に適切な対応を取るよう
副院長に対して指示したと語った。また、
野党・時代力量の幹部は28日、
国防部の体制に問題があるとしながらも、
動物保護法の罰則や飼い主の責任強化を
検討する必要があるとした。

▽軍施設では抗議活動

27日午後9時頃には、兵士が所属していた
基地周辺に100人以上の市民が集結。
「きちんと説明しろ」などと声を上げた。
また、興奮した市民が敷地内に生卵を
投げつけようとしたため、警察官が
制止する一幕もあった。

一方、高雄市と台南市にある虐待した
兵士らの実家では、生卵が投げつけられたり、
スプレーで落書きされる被害が発生。
警察が巡回を強化した。

(呂欣ケイ、王淑芬、葉素萍、温貴香、
楊思瑞、程啓峰、陳朝福/編集:齊藤啓介)