過剰輸血で小型犬死亡、動物病院側に賠償命令 大阪地裁 | トピックス

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朝日新聞デジタル 5月27日(金)20時26分配信

大阪市内の動物病院で
過剰な輸血をされ、
愛犬が死んだとして、
飼い主の家族3人が病院の運営会社に
計330万円の損害賠償を求めた
訴訟の判決が27日、
大阪地裁(小池明善裁判長)であった。
判決は不適切な輸血で死を招いたと
認め、病院側に慰謝料など計33万円の
支払いを命じた。

 訴えていたのは市内に住む夫妻と
長男の3人。愛犬は小型犬パピヨン
(当時12、体重4・6キロ)で、
生後間もないころから家族同様に思い、
飼い続けてきたという。
2012年5月に動物病院で
内臓腫瘍(しゅよう)の摘出手術を受け、
入院。5日後に約2時間45分に
わたって輸血を受け、その後に
容体が悪化して死んだ。

 大阪地裁は判決で「病状から考えて、
輸血は量と速度のいずれも通常を
超える条件でされていた」とする
獣医師の鑑定結果を採用。
「容体に適した量や速度の輸血をすべき
注意義務に違反した」と指摘し、
病院側に過失があるとした。ただ、
犬が末期がんの状態で手術の予後も
良くなかったことなどを考慮し、
賠償額は計33万円にとどめた。

判決を受け、原告は
「犬は返ってこないが、裁判所の判断を
うれしく思っている。適切な輸血方法が
獣医師の世界で広がり、ほかの飼い主が
同じ思いをしなくて済むように
なってほしい」と話した。

朝日新聞社