大規模災害の発生直後により素早く行方不明者捜しができるようにするため、県は富山市のNPO法人「災害救助犬ネットワーク」と県内で初めて協定を結んだ。

災害救助犬は、人のにおいをかいで、がれきや倒壊家屋に埋もれた人を捜し出す。同NPOは全国で災害救助犬を育成している。郡山市に南東北事務所があり、県内では6頭の認定犬が活動している。2011年の東日本大震災では、津波で流されたがれきで埋め尽くされた相馬市沿岸部や、郡山市役所屋上の崩落した展望台などで活動した。
協定は、災害時に県の要請で同NPOが災害救助犬や指導手を派遣し、消防隊と連携して捜索を行うなどの内容。今後、県の総合防災訓練にも参加する。
締結式には、県内の認定犬、ゴールデンレトリバーの蔵之助(オス、8歳)も参加。同NPO理事の西坂直樹さん(54)は「いざという時はできるだけ早く現場に向かい、災害救助犬の強みを生かせるようにしたい」と話した。