聴覚障害者の耳になる聴導犬を知ってもらおうと、NPO法人「聴導犬普及協会」が桶川市立桶川小学校で開催された動物愛護フェスティバルに参加した。PR犬のシャチ君(9)が実演授業を行い、来場者たちに聴導犬が果たす役割を見せた。
聴導犬は聴覚障害者に付き添い、家のインターフォンや目覚まし時計の音が鳴ったことを伝えるなどして聴覚障害者たちの耳の役目を果たす。
同協会によると、全国で54頭、県内では8頭の聴導犬たちが活躍しているが、介助犬としてよく知られる盲導犬が全国で1050頭、県内に43頭いることと比べると、聴導犬の普及はまだまだ進んでいない。
フェスティバルに参加した雑種の中型犬シャチ君は9年前、千葉県の動物愛護センターで保管されているところを同協会に拾われて聴導犬として訓練された。聴導犬としての実力はつけたものの吠え癖があったため、聴導犬でなくPR犬として活躍している。
会場では訪れた多くの家族連れに、シャチ君は同協会で犬たちの訓練をする水越みゆきさん(37)と聴導犬の仕事を披露。一般参加者たちの聴導犬体験で、きっちりと参加者たちに音を伝えた。
体験に参加した大島陽菜子さん(9)は「もっと強く音を教えにくると思っていたけれど、優しく伝えてくれて驚きました」と感心していた