《2024年5月21日》ー飛び石の恐怖 | aichanの双極性日記

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千歳・札幌の季節の風景とレザークラフトとアウトドア(特にフライフィッシング)。
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私は昔、日産テラノに乗っていた。

 

 

ある日、交通量の少ない郊外の道路を時速60キロくらいでクルマを走らせていた。

 

緩い左カーブを曲がり切るころ、左前方の対向車線にトラックの姿が見えた。

 

たんまりと砂利を積んでずいぶんスピードを出していたので、危ないやつだなあと私は思った。

 

私のクルマとトラックはみるみる接近して、あと30メートルほどですれ違うというそのときだった。

 

前方の青空に黒く丸いものがフワリと浮かんだ。

 

浮かんだと思ったらその物体は放物線を描いて私のクルマのほうへ飛んできた。

 

最初、私はそれをカラスかと思った。

 

しかし、あまりにも丸いので変だなあと思ったその瞬間、「ガガーンッ!!」というもの凄い音がしてクルマがビリビリと振動した。

 

私はハンドルを握りしめ、思わず目をつぶった。

 

瞬間的な衝撃が、ハンドルを握る手に伝わって両手がしびれた。

 

ブレーキは踏まなかった。

 

後続車がいるのを知っていたからだ。

 

目を開けて車線の中央を走っていることを確認したあと、私はすぐさま助手席側のフロントガラスを見た。

 

飛んできたものがそこにぶつかったのを見たからだ。

 

そこには丸くヒビが入っていた。

 

当たった瞬間、その凄い衝撃から察して割れたと思ったのでホッとした。

 

よく見ると、当たったのは点で、そこには小さく星形のヒビが入っている。

 

そして、そこを中心とした円の形にヒビが走っていた。

 

日食のときに見られる金環食みたいな形である。

 

私はクルマをとめて指で触ってみた。

 

内側からも外側からも触ってみたが、どちらもツルツルでひっかかりがない。

 

合わせガラスになっているみたいで、その内側のガラスだけにヒビが入ったようだった。

 

修理工場に聞くと、フロントガラスを取り替えるには7、8万円もかかるという。

 

そんな金を出す余裕はなんったので、それ以来、私のクルマのフロントガラスには丸いヒビが入ったままだった。

 

飛んできたあの物体は、たぶん石だったと思う。

 

おそらく、すれ違ったトラックが跳ね飛ばしたものだろう。

 

仕事仲間の話では、この種のアクシデントは意外に多いらしい。

 

対向車が石を跳ね飛ばす場合だけでなく、先行車が石を飛ばすこともあるという。

 

トラックなどではタイヤがダブルになっているものがある。

 

そのタイヤとタイヤの間によく石が挟まるらしいのだが、それがあるとき急にはずれて後ろにすっ飛ぶというのだ。

 

猛スピードで走るトラックから大きな石がまっすぐ飛んできたら、後続車はただでは済まないだろう。

 

私の場合は対向車が跳ねた石が緩い放物線を描いて比較的ゆっくりと、そしてフロントガラスに対して斜めに飛んできた。

 

そのためガラスが割れなくて済んだのだと思う。

 

あれがライナーで、それもフロントガラスに対して直角に飛んできたらガラスは割れていたと思う。

 

まして、すぐ前を走るトラックから一直線に飛んできたら……そう思うと、ブルッと体が震える。

 

あの日以来、私はトラックの後ろはなるべく走らないようにしている。

 

やむなくトラックの後ろについてしまったら、まずタイヤがダブルかどうかを見て、次にその隙間に石が挟まっていないか探すようになった。

 

冬のある日、石を挟んで走るトラックの後ろについてしまった。

 

クルマが続いて流れていたので、車線変更ができずに私は冷や汗をたらした。

 

やっと車線変更をしてそのトラックを追い抜きざま、その“石”を目で追った。

 

石に太陽の光が当たったとき、それは白くつややかに光った。

 

すれ違うときに脇見運転でしげしげと見ると、それはどうやら雪のかたまりらしかった。

 

皆さん、道路に落ちている石と先行車のダブルタイヤにはくれぐれもご注意ください。

 

なお、これと同じ小文はブログ〈Zensoku Web〉にも載せている。

 

 

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