中山七里の『護られなかった者たちへ』と『境界線』を読んだ。
いずれも東日本大震災と関係している内容だ。
前者は、震災後に生活に窮し生活保護を受けようとしたが役所の「水際作戦」に撃退されて餓死した老婆の話がもとになっている。
後者は、震災で行方不明になっている被災者の氏名を騙る人間がふたりも死んだ物語だ。
あらためて、あの震災は多くの問題を浮き彫りにしたんだなと感じた。
かくいう私は仙台の出身。
あの日、つまり2011年3月11日、私は北海道から仙台に旅立つ予定だった。
仙台空港に着いたら東松島の友人の家に行く予定だった。
行っていたら、おそらく津波に呑まれていたと思う。
都合で行けなかったことで命拾いをしたわけだ。
それにしても、復興はどのくらい進んでいるのだろうか。
復興を後回しにしてオリンピックなど開いて、東北はどうなったのか。
餓死寸前の生活困窮者が「水際作戦」に遭ってほしくない。
目前で起こった凄惨な悲劇を見て人格が変わり犯罪に走る者もいるらしい。
そういう人を誰か正してほしい。
東日本大震災からもう11年が経つ。
国は復興するだけではダメだ。
個々の被災者に寄り添う対策を講じるべきだ。
【ダイエット記録】0.9キロ減った。あと5.5キロだ。