日本語の「が」について私見を述べたい。
「私は日本語が好きだ」と「私が日本語が好きだ」は意味が違う。
前者は「私についていえば日本語が好きだ」と言い換えることができる。
後者は「(他の人よりも)私が日本語が好きだ」といった意味だ。
ここで「私は」と「私が」という例文を出した。
実はこの2つ、外国語でいえば主語に当たる。
しかし、日本語の場合、これらを主語と見ないほうがいい。
学者たちは「主格」と呼びはじめている。
日本語でより重要なのは述語だ。
上の例文でいえば「好きだ」がそれに当たる。
この述語である「好きだ」の目的語が「日本語が」である。
これで「日本語が好きだ」という意味は伝わる。
では、誰がということになって、「私は」と「私が」を考える。
ここで冒頭の言い換えに話は戻る。
このような考え方で日本語の文章を見ると、新たな発見があったり、気分良く文章を読むことができたりする。
それからもうひとつの「が」がある。
「私は映画が好きだが、テレビは嫌いだ」
「私は映画が好きだが、テレビも好きだ」
前者の「が」は逆接の接続詞の意味の「が」である。
普通はこのように2つの文章をつなげる。
ところが後者は逆接の接続詞ではない。
強いていえば同列の接続詞というところだろう。
2つの似たような文章をつなげるときによく使われる。
それはまあいい。
問題なのは、同列の「が」を多用する文章の中に逆接の「が」が入った場合だ。またはその逆。
まぎらわしい。
「が」の使い方について、日本人ならよく考え、わかりやすい文章を書くために工夫していきたいものだ。
【ダイエット記録】「0.2キロ増えた。あと8.1キロだ」のまま。