日本でよく見られるタンポポ。
仔細に見ると、茎が長いのと短いのがある。
そのうち茎が長いのは西洋タンポポである。

〈日本産タンポポと西洋タンポポ〉
コスモスも西洋からもたらされたものである。

〈コスモス〉
植物には、他にも外来種がたくさんある。
外国から運ばれてきた材木とかに種が付いていて、それが日本の土壌に落ちて芽を出し、その種が広まり、長い年月を経て全国に広まった。
ウシガエルも外来種で、食糧にするため日本に持ち込まれものが増えた。

〈ウシガエル〉
アメリカザリガニも、その名の通りアメリカ原産のザリガニである。

〈アメリカザリガニ〉
クサガメというカメがいるが、これも外来種である。
おそらく中国のカメだと思う。

〈クサガメ〉
ミドリガメが外来種なのは多くの人が知っていると思う。
アメリカのカメで、本当の名前はミシシッピー・アカミミガメやコロンビア・クジャクガメなどである。
耳に当たる部分が赤いからそういう名前にしたのだろう。

〈ミシシッピー・アカミミガメ〉
縁日等で小さなミドリガメが売られるようになり、多くの人が買って飼育した。
しかしミドリガメは甲羅の長さが40センチにも成長する。
それで多くの人が、沼や池などに放した。
そのため、今では日本の多くの沼や池に当たり前のように大きなミドリガメがいる。
魚にも外来種が多い。
コイはいかにも日本的な魚だと思うかもしれないが、中国からもたらされた魚である。

〈コイ〉
ここまで挙げてきた外来種は、もはや日本にしっかりと定着してしまっていて、駆除など不可能だと思う。
しかし、どうしても駆除しないといけない生物もいる。
日本の生態系をぶっ壊すような外来種は駆除しないと大変なことになると思うからだ。
ブラックバスが外来種だと知っている人は多いだろう。
凶悪と言っていいほどの魚食魚で、ブラックバスの放流された池などでは、在来種の魚たちが食い尽くされている。

〈ブラックバス〉
ブラックバスは食べるとおいしい魚らしいので、養殖するのならいい。
けれど沼や池に放流するのは禁止するべきだ。
放流されて繁殖してている奴らは、駆除すべきである。
駆除しないと、在来種を絶滅させてしまうからだ。
釣り人にとってブラックバスは大切な対象魚である。
そのことを思うと複雑な気持ちになるが、やはりブラックバスは駆除すべきだと思う。
釣り人のために一部の沼や池での駆除をせず、そこでブラックバスを釣ることのできるようにすればいい。

〈ブラックバス釣り〉
ブラウントラウトもブラックバス並みに凶悪な魚食魚である。
ヨーロッパから持ち込まれたもので、日本各地の河川や湖に放流されている。
放流しているのは釣り人である。
ブラウントラウトはトラウト(マス)であり、サーモン(秋サケ・サクラマス・カラフトマス・ギンザケ・ベニザケ・キングサーモン等)と違って一回の産卵では死なず一生の間に何度も産卵し長生きする。
だからトラウトは海に降らなくても大型化する。
釣り人は大きな魚を釣りたがる。
それでブラウンは全国の湖や川に放流されるようになったのだ。

〈ブラウントラウト〉
ニジマスも外来種のトラウトだが、これは明治時代に食糧として国が北アメリカから輸入したものである。
それを日本各地で養殖し、そこから逃げ出したりしたニジマスが川や湖で自然繁殖して全国的に広まった。

〈ニジマス〉
私がメインフィールドにしている千歳川や支笏湖には、巨大なニジマスやブラウントラウトが棲む。

〈支笏湖〉

〈千歳川〉
ただし、千歳川の場合、ブラウンが放流されてからニジマスは全滅し、ヤマメ(サクラマスの河川残留型)も激減している。
ブラウンによって、ニジマスは食べ尽くされ、ヤマメも全滅しかけているのだ。
昔の千歳川は、ヤマメとニジマスがうまく共生していて、釣りにいくとどちらもたくさん釣れた素晴らしい川だった。
しかし今は、たまに小さなヤマメが釣れるが、釣れるのはほとんどブラウンである。
そのブラウンも、去年からはろくに釣れなくなった。
ニジマスやヤマメがいなくなってしまったため、大型化したブラウンがまだ小さい(といっても20センチ~30センチ)ブラウンを食い、つまり共食いし、大型化したブラウンしかいなくなったからである。
大型化したブラウンは、岸のえぐれや穴、倒木の下、岸辺の樹木の枝が大きく川面に垂れ下がっている中などに隠れ、目の前を通る魚や、上から落ちてくるセミなどの大型昆虫や流れてくる大型昆虫等を食って生きている。

〈大型化したブラウントラウト〉
そういうところは釣り人が狙いにくいところばかりなので、大型ブラウンは滅多に釣れない。
千歳川は、もはやブラウンだらけの川に成り果ててしまった。
私は昔の千歳川を取り戻したくて、ブラウンの駆除が必要だと思っている。
それで、千歳川の上流にある「さけます情報館」にその旨を書いた手紙を出した。
そこではサケとサクラマスの人工孵化放流事業もしているので、ブラウンばかりになっている千歳川の実態をよく知っていると思ったからだ。
そしたら、「国立研究開発法人 水産研究・教育機構」というところから返事が来た。
その機構の中にある「水産資源研究所・さけます部門」の「札幌拠点・業務推進チーム」のチーム長からのものだった。
その方は以前、千歳川の孵化場に勤務していて、潜水して魚たちの観察もしたという。
それでわかったのは、ニジマスは意外におっとりしていて、遊泳力の優れているヤマメがでかい顔をしていることだったそうだ。
ブラウンが放流されてからニジマスが全滅したのは、そのおっとりした性質のせいなのかもしれない。
千歳川の孵化場では、前述したようにサクラマス(ヤマメ)の人工孵化放流もしている。
太平洋を回遊して大きく育ったサクラマスは、生まれた川に戻ってくる。
これを回帰という。
その回帰数が、近年は増えているとその手紙には書かれていた。
そのことを示すグラフも添えられていた。

〈回帰したサクラマス〉
ブラウンが在来種のヤマメを捕食しているのは確かだが、回帰数が増えているので、ヤマメが全滅する心配は今のところはないとも書いてあった。
私は返事をもらえるとは思っていなかったので感激し、そのチーム長宛に電話してお礼を言った。
チーム長も釣りをするそうで、「私も昔の千歳川のほうが好きです」と言った。
けれど、千歳川に来る釣り人のほとんどは今はブラウン狙いである。
「そのことも考えると、ブラウン駆除に関しては、今の段階では賛成も反対もできません」と正直な気持ちを伝えてくれた。
回帰数が増えているならそうか、と私はいったん納得して電話を切った。
電話を切ってからよく考えてみた。
そして「はッ」と気づいた。
回帰数が増えて大きく成長したサクラマスがたくさん遡上してきても、川に残っているヤマメがブラウンにみな食べられてしまったら産卵できないではないか、と。
サクラマスは、孵化するとメスのほとんどは海に降る。
オスのほとんどは川に残る。
ヤマメは「渓流の女王」と呼ばれるが、実はメスではないのだ。

〈美しいヤマメ〉
本州では長い歴史の中で河川の上流部分に陸封されたヤマメが多いが(イワナも)、北海道は亜寒帯で水温が低く、冷水を好むサケ科の魚でも下流や中流に棲み、産卵された卵から孵化した稚魚が海に降ることのできる河川が多い。
千歳川もそうである。
太平洋を回遊して大きく育ったメスは、生まれた川に戻ってくる。
サクラマスの場合、それはほとんどメスであり、川を遡上してきたメスは、川に残って成熟したオスとともに産卵する。
しかし、メスが戻ってきてもオスがいなければ産卵できず、サクラマス資源は減るのではないか。
孵化場ではサクラマスの人工孵化放流をしているので、それで回帰数が増えているのだろう。
けれど、川に残るオスの保護はしていない。
となれば、オスのヤマメたちがブラウンに食い尽くされる恐れが大いにある。
ヤマメがいくら敏捷で遊泳力に優れていても、ちょっと油断すれば大型ブラウンにガブッとやられてしまうだろう。
まして稚魚なら、泳ぐ力も警戒心も育っていないので、ブラウンにとっては格好のエサになってしまうに違いない。
メスが戻ってくるまでに成熟できるオスはどれくらいいるのだろうか。
たぶん、かなり少ないと思う。
千歳川で釣りをしても近年はヤマメがほとんど釣れず、まして成熟していると思われるヤマメはまったく釣れなくなっている。
ヤマメはサケ科の魚の中でもダントツで警戒心の強い魚だから、成熟したような大物を釣るのはすごく難しい。
それにしても、まったく釣れないのは、どう考えてもおかしい。
そう思い立ってからは、ブラウンを釣ったらリリースせず、岸辺の草むらに投げ捨てるようになった。
つまり、ひとり駆除である。
私ひとりがそんなことをしても無駄だと思うが、ブラウンが釣れると「こいつがヤマメを全滅させるかもしれない」と思うと、どうしてもリリースできないのだ。
草むらで死んでしまうブラウンは哀れだが、今の私にはリリースする気が起こらない。
このように、駆除しなくてもいい外来種もあると思うが、駆除すべき外来種も多いと思う。
生態系を壊滅させるような外来種は、断固として駆除すべきである。
そのことに関して行政は動くべきだ。
【ダイエット記録】目標達成体重より+2.1キロ。