~『 販売用の種藍 』で本実験~
引越しすくもの量が少ないので、
現在使用中の藍甕から新しい種藍をつくり、実験します。
バケツで藍建て実験②-1:本実験その1(ネットで染め専門店から購入した市販のすくもで藍建てし、当方の販売用の種藍を投入してうまく働くか確かめる。)
バケツで藍建て実験②-2:建った後は、
8Lバケツの藍甕で市販の500gのすくも使用の場合、
どのくらいの量の衣類を染められるか検証(実験)する。
ついでに、当方で販売している『 貝灰1.5L 』を使用し、
バケツの藍甕で使用した場合、どの程度の量使う感じなのか試す。
色が薄くなったらバケツの底のすくもは
販売用の種藍の材料とする。
バケツで藍建て実験②-1、以下に開始。
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☆うちの既存の藍建て菌の混入をなるべく避ける為、今回新調した道具。※byダイソー
・8Lバケツ…藍甕用
・8Lバケツ…灰汁用
・攪拌棒(竹の孫の手の在庫が切れていた為、DIYコーナーにて木の棒を購入。)
※本建て…すくもを灰汁だけで仕込む事。今回は途中で貝灰や小麦フスマを投入したので『本建て』とはならなかった。
今回の藍建てで、『本建て』にこだわるより、状況に応じて臨機応変に建ちやすい方法をとった方がいいと感じた。
別のブログで、今回の500gのすくもで藍建てしてみた感触などをちょこっと述べてみようと思う。
《 2024年7/16 》
☆8Lバケツ
灰汁を取る。
灰汁用のバケツを用意し、炭屋さんの木灰を
とりあえず800cc入れ(なんとなくてきとーな量)、
熱湯を注いで
攪拌して一晩置き、透明な灰汁を取る。
ph12はあったのでとりあえずいっか。
《 2024年7/17 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み1日目)
一晩置いた灰汁。
最近は面倒で灰汁を布で漉さないで
上澄みをひしゃくですくって使っている。
この木灰は表面に何がしか浮くので
100均のアク取りですくい取る。
きれいになりました。
ph12はある。
今回、実験用に『(株)田中直染料店』さんで購入したすくも。
産地の明記がなかったので問い合わせると『徳島産』だとの事。
同じ徳島産でも、私がいつも使っているのと感じが違う。
水分が多く、もっちりねっちりしていて、色も黒っぽい。
ひと握り分、リカバリ用(何かあった時の修復用)として残しておいたが
後日、すくもの総量が足りないと感じたので結局バケツに入れた。
8Lバケツにすくも500gという事になる。
灰汁を沸騰近くまで熱する。
バケツのすくもひたひたまで注ぐ。
ちょっと灰汁入れすぎた。
しかし気にせず
なめらかになるまでよくつぶし混ぜる。
《 2024年7/18 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み2日目)
一晩うるかして翌日の様子。
灰汁を入れて攪拌。
攪拌後のph10.5くらい。
《 2024年7/19 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み3日目)
表面インディゴっぽい色。
表面に見た事のない感じの菌がチリチリと走っている。
アルカリ臭。
灰汁はph12くらい。
染め液はph10.3くらい。
灰汁を入れて攪拌。
《 2024年7/20 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み4日目 )
朝攪拌。
夜。匂いが朝と少し変わった。
少し甘やかな、ふくらみある匂い。
一番灰汁を少し入れて攪拌。ph11。
《 2024年7/21 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み5日目 )
朝攪拌。
少し茶色くなった気がする。
夜の様子。
夜も攪拌。
《 2024年7/22 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み6日目 )
朝攪拌。
匂い少し変わった。
ph10.3~10.5くらい。
《 2024年7/23 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み7日目 )
毎日
表面にうっすら膜ができ始めてる兆候あり。
匂い少しまろやかでトゲのない感じになった。
攪拌すると、藍が建ち始める時の
腐敗ともつかない独特の匂いがわずかにした。
灰汁を足して攪拌。
灰汁添加後のph10。
《 2024年7/24 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み8日目 )
わずかに土っぽい匂いと
まだ建っていない藍の匂い。
表面に薄く膜がある気がする。
ph10。
一番灰汁を投入して攪拌。
シャウベルガー理論を意識して
ぐるぐる中心に螺旋の渦巻きをつくるよう攪拌。
表面になんとなく膜のようなマーブルがうっすらとある。
《 2024年7/25 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み9日目 )
毎日攪拌。
特に変化なし。
《 2024年7/26 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み10日目)
薄く膜ができてきてる。
一番灰汁を少し入れて攪拌。
攪拌後、表面マーブル。
匂いは土っぽさが少し減った。
《 2024年7/27 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み11日目)
昨日、だんだん『藍』らしい匂いになってきた。
ph10。
表面になんとなくマーブルの薄い油膜のようなやつ。
攪拌。
うん、これもう藍甕の匂いだわ。
《 2024年7/28 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み12日目)
すくもの量が少ない気がして、
仕込みの時に取り分けておいた残りのすくもを
熱した灰汁で一晩うるかしたものをバケツに投入した。
《 2024年7/29 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み13日目)
攪拌した。ph10。
匂い少しこっくり発酵臭。
《 2024年7/30 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み14日目)
ph10。
一番灰汁を少し添加して攪拌。
取っておいたすくもを足したので、
また表面が茶色になった。
《 2024年7/31 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み15日目)
一番灰汁を少し添加して攪拌。
写真は夜の様子。
《 2024年8/1 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み16日目)
朝、攪拌。
《 2024年8/4 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み19日目)
朝の様子。
攪拌。
《 2024年8/5 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み20日目)
液の色はインディゴっぽくて、
液中にインディゴがある感じがするが
色はまだ出ていない。
攪拌。
一番灰汁は使いきった。
熱湯を沸かして
バケツに注ぐ。
熱いうちに攪拌。一晩置いておく。二番灰汁。
とりあえず使う分でいいのでお湯は少量。濃く出す。ph12。
《 2024年8/6 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み21日目)
昨日仕込んで一晩置いた二番灰汁。ph12。
今日の様子。
二番灰汁を少し入れて攪拌。
《 2024年8/7 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み22日目)
ph9.9くらい。
攪拌。
《 2024年8/8 》
☆8Lバケツ(本建て・仕込み23日目)
攪拌した。
《 2024年8/10 》
☆8Lバケツ(仕込み25日目/ 種藍投入1日目)
今日の様子。
色は出ていない。
先日調合した販売用の種藍。
今日これを投入する。
すりきり200cc。
→IN。
二番灰汁ph12。
二番灰汁も少し投入。
攪拌。液のphは明日確認する。
お昼前に種藍を添加して、
夜にはうっすら膜が張っていた。
いいカンジ。
《 2024年8/11 》
☆8Lバケツ(仕込み26日目/ 種藍投入2日目)
朝の様子。
薄く膜が張っている。
二番灰汁を少し添加して攪拌。
夕方。
膜が少し厚くなった。
二番灰汁を少し添加して攪拌。
同日の夜。
表面に膜が張っている。
キラッとした小さい粒が現れ始めた気がした。(写真無し。)
《 2024年8/12 》
☆8Lバケツ(仕込み27日目/ 種藍投入3日目)
夜。
表面に、色が出始める系の菌のコロニーが
いくつか薄っすらできてる。
二番灰汁を少し入れて攪拌。
《 2024年8/13 》
☆8Lバケツ(仕込み28日目/ 種藍投入4日目)
朝の様子。phは10ギリあるくらい。
夜の様子。
このあと二番灰汁を少し入れて攪拌。
《 2024年8/14 》
☆8Lバケツ(仕込み29日目/ 種藍投入5日目)
この日は攪拌サボリ。
朝の様子。
夜の様子。
《 2024年8/15 》
☆8Lバケツ(仕込み30日目/ 種藍投入6日目)
昼。膜が張っていたが、フタを落として壊してしまったので写真無し。
二番灰汁を少し添加して攪拌。
昨日攪拌をサボッたせいか、初めてのドブ臭。
ほのかにドブ臭がするので
phを上げるため、貝灰をわずかに投入。
貝灰を入れてすぐは正確なphがわからないので
のちのちphを確認する。
夜の様子。
《 2024年8/16 》
☆8Lバケツ(仕込み31日目/ 種藍投入7日目)
朝の様子。
ph10しかないので貝灰を少し添加して攪拌。
攪拌後、ドブ臭なし。わずかなアルカリ臭。
シャウベルガー的攪拌をする。
右回り左回り右回りで、丁寧に、少し長めに攪拌。
水を喜ばせるように。
《 2024年8/17 》
☆8Lバケツ(仕込み32日目/ 種藍投入8日目)
午前中、確認すると膜が薄くなってる。ph10。
写真は昼頃の様子。
勢いがなくなった感じ。
栄養が不足してる感じ。
貝灰と小麦フスマを灰汁で粥状に炊いたものを入れて攪拌。
《 2024年8/18 》
☆8Lバケツ(仕込み33日目/ 種藍投入9日目)
夕方の様子。
表面にところどころ薄っすら菌のコロニーがまるく浮いてる。
全体の膜はなし。
ph10。
貝灰と二番灰汁を少し入れて攪拌。
攪拌後、わずかにドブ臭。
《 2024年8/19 》
☆8Lバケツ(仕込み34日目/ 種藍投入10日目)
朝の様子。
表面に紫色(色素)がある気がする。
ph10.5。
攪拌後、藍の甘い匂い。
表面にびっちり紫色の油膜(色素の膜)が張っている。
とうとう色が出た。
いつも諦めた翌日に色が出る。
色出ろ~という怨念が
菌ちゃん達への圧になっているのか???
※染めの様子は『 バケツで藍建て実験②-2』に続く。