私はずっと藍染めに憧れていたけれど、

ちゃんと一貫して習った事はありません。

 

ただ、昔、沖縄の藍染め工房に

週に何日か…または月に何日かのペースで数年間、

通いで見習いに入った事がありました。

 

しかし、掃除、染めた物の洗いと干しなどの下働き・雑務がほとんどで、

『建て』『染め』は一切やった事がありません。
(…いや、染めはほんのさわりだけ、一回くらい先生に教えて頂いた事があったかな…?

でも、藍甕/染め液は私が安易に触れてはならないものだと思い、勝手に触れないよう自粛していました。

なので、攪拌指示などがあった数回くらいしか、触れた事がありません。)

 

 

濃密な藍甕の空気に満ちた工房、

藍染めにかかわる販売までの一貫した作業の現場に身を置けた事、

藍染めの先生と直に接する事ができた時間は

私の大切な宝となりました。

 

 

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私は主にネットなどで拾い集めた情報をもとに

自己流で藍建て、藍染めをやっていますが、

 

自己流なので間違った事や無駄な事が沢山あると思います。

…でも、もしもきちんとお金を払って講習を受けてしまうと、

そこで教えて頂いた知識を、

簡単にネットで公開しずらいな…という事があります。

 

なので、今はそういった事を気にせず、

自分の思う事や体験した事を

色々と書かせて頂こうかな…と思います。

 

 

しかし。

…なので間違ったことを書いているかもしれません。

 

私のブログをご自分の藍作業のご参考にされていらっしゃる方は

私の書く事は鵜呑みにされず、

ご自身で経験を蓄積されたり

きちんとプロの方に学ばれたりして、

正しい方法、より効果的な方法を見つけられて頂けますと

私も安心です…。

 

※私も以前、ネットで経験の浅い方の情報を鵜呑みにして失敗した事があります。

 

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【温度】

真夏や、ヒーターで常時高温に保っていたり

温度が高い方が藍が元気になるのかな…と思っていましたが、

実際にはそうとは限らず、

春や秋などに、急に寝ていた藍が活性したりします。

 

温度のメリハリがいいのかな…?という気もします。

春と勘違いして、『これから活動期だ!』と微生物が張り切ってしまうのかしら…?

まだまだ経験を積まないと、本当のところはわかりません。

 

 

【ドブ化した時】

うちの藍甕は、ph10をきると、調子があやしくなってゆきます。

 

染めた後に、phが急激に下がる時があるので

そのタイミングで貝灰などでph調整する必要があるのだと思います。

私はいつもこれの加減とタイミングが掴めず失敗しています。

 

 

ドブ化(硫酸塩還元細菌の増殖?)した時は、

phをph12まで上げないと、

ドブ菌の根絶(というか匂いがしなくなる)には至りませんでした。

 

ドブ化した時は、

数日藍甕の攪拌をやめてそっとしておき、

藍分が底の方に沈んだら

上の方の薄い水分を取り除き、

 

それから貝灰などでphを上げるのがいいのかなと思います。

 

自分は以前、全ての水分を取り除いた時、

底の方に行くほど水分に多量の藍分が含まれている様子だったので、

捨てた後から、もったいなかったと後悔しました。

 

次回は底の方の液は残してphを上げようと思います。

 

 

貝灰でph12にしてしまうと、藍は寝てしまうので

回復までかなり時間がかかります。(数カ月かかる場合あり)

 

ドブの匂いがしなくなるまで慎重に確認し

しばらく待ってから、

濃いめの灰汁を注ぎ毎日攪拌します。

 

 

ここからは思いっきり自己流です。

たまたまうまくいったやり方なので、

方法としてあっているかは不明です。

 

・私は過去に建った事があり、

そのあと貝灰で強制的に冬眠させているすくもがあるので

それを『種藍』のように使います。

 

・ドブ化は脱出したが、冬眠してしまった藍甕。

灰汁を入れて攪拌しても、phが適度に戻ったとしても

それだけではなかなか建ってはくれない。

 

長時間経過して、ある程度phがph11~10に近づいてきたら

一握りの新しいすくもを投入します。

 

すると液の匂いが変わる。

熱した灰汁で練っていない場合は、

甘い感じの匂いになります。

 

そのまましばらく攪拌して様子を見る。

 

そのあと、前出の『藍種』を投入して攪拌すると

私の場合は数日後に藍が建ちます。

 

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全くの我流で、間違ったことを書いているかもしれません。

…しかし、自分が正式な講習を受けたり、

またはプロとして活動(販売開始)を始めたりして

このような情報を発信しずらくなる前に、

今は書ける事を書いておく事にします。

 

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~ 灰汁発酵建ての藍染めをめぐって…色々思う事 ~

 

 

藍建て、藍染めをやってて、

『水』が良くないと藍の建ちが悪い。

…じゃあ、微生物でそうなら、

そんな水を飲んでいる自分達ってどうなの?

と、思う。

 

 

灰汁発酵建ての染め液を薄めて植木に入れると

植物が元気になる。

(※こちらのブログの情報を参考にさせて頂きました。)

 

 

なんでもかんでも『殺菌』していると、

逆に身体が弱ってゆくという事があるらしい…。

 

 

ならば、

人類に古くから世界中で利用されてきた藍染め。

 

自分や家族、大切な人の衣類を

発酵の藍染めで楽しく気持ちよく染めて

生活の中の楽しみ、喜びにしながら暮らす。

 

または染めても着ても

身体に気持ちの良い発酵の藍染めを販売して

自分も『藍染め』という喜びを感じ、

お客様にも喜んで頂きながら暮らす。

 

 

藍染めに対する思いやスタンスは、人により様々だと思います。

私の場合は

 

薬草でもあり、

気候的にも日本全国で栽培できるタデ藍が

染めで出る廃水や廃液が、環境に優しい灰汁発酵建ての藍染めが

 

家庭の中の『漬物』と同じように、

生活の中の身近なものになって

再び

もっともっと日本に根付いてゆくといいな…と思います。

 

私もそんな中の小さな一人として

藍染めを大切に楽しんでゆきたいと思います。

 

 

 

…最後に、私が貴重な情報を頂いているブログなどを

ちょこっとご紹介させて頂きますね。

 

☆藍染めの存在意義のようなものについての価値観で、一番影響を受けたブログ。

紺邑(こんゆう)さんの故大川氏のブログ

藍染が存在する理由・意味などについて

 

☆そして、藍染めの広い世界を教えて下さった

角 寿子さんのブログご活動