【帚木209-1】さりともえ思ひ離れじと…
【古文】
「…さりともえ思ひ離れじと思ひたまへしかば、しばし懲らさむの心にて、『しかあらためむ』とも言はず、…」
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(左馬頭の物語は続きます)
「…さりとも、
訳)「…そうは言っても、
え思ひ離れじと思ひたまへしかば、
訳)思い切ることはできないだろうと存じましたので、
しばし懲らさむの心にて、
訳)しばらく懲らしめようという気持ちで、
『しかあらためむ』とも言はず、…」
訳)『そのように改めよう』とも言わず…」
【古文】
「…さりとも え思ひ離れじと思ひたまへしかば、しばし懲らさむの心にて、『しかあらためむ』とも言はず、…」
【訳】
「…そうは言っても 思い切ることはできないだろうと存じましたので、しばらく懲らしめようという気持ちで、『そのように改めよう』とも言わず、…」
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■【さりとも】
■【え~じ】
※【じ(打消推量)】
■【思ひ離る(おもいはなる)】
■【と(引用)】
■【思ひたまふ】
※【たまふ(下二段)】
■【しか(過去)】
■【已然形+ば】
■【しばし】
■【懲らす(こらす)】
■【む(意志)】
■【~の心】
■【にて】
■【しか(指示語)】
■【あらたむ(改む)】
■【む(意志)】
■【と(引用)】
■【も(係助詞)】
■【ず(連用)】
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