【桐壺10-②】解釈~更衣ママ
おはようございます あいです。
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【原文】
母北の方なむいにしへの人のよしあるにて、親うち具し、さしあたりて世のおぼえ はなやかなる御方がたにもいたう劣らず、なにごとの儀式をももてなしたまひけれど…
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今回は、桐壺更衣の母北の方のお話です!
ポイントは…
係助詞「なむ」∑(゚Д゚)
「……なむ、……(連体形)。」で、係り結びの法則
今回は、結び(連体形)が流れているけれど、
(※係り結びの流れについては、文法書参照)
「北の方(きたのかた)」というのは、奥様のこと♪
「北」というのは、家の奥の方に位置するから、そこに
住む「北の方」は、今では「奥様」って言うんですね!
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さてさて。この、桐壺更衣の母「北の方」は…☆
いにしへ人のよしある「にて、
昔ながらの由緒正しい家柄の人であって、
※「の」の使い方に注目!
「いにしへ人」=「よしある」という方程式を表す「の」
同格としての「の」は、英語の関係代名詞みたいな感じです。
親、うち具し、
訳)親が、二人ともそろっていて、
一緒には住んでいるかわからないけれど、お父さんがいる
ということは、後見があるということだから、品位が保てます!
さしあたりて世のおぼえ はなやかなる御方がたにもいたう劣らず
訳)目下のところ世間の評判が華やかであるお方々にもひどく劣らず
※「いたう(いたく)……ず(打消)」
「いたし(痛し)」は【ひどい・はなはだしい】という意味ですが、
下に打消の語をともなって、「それほど(大して)……ない」という
部分否定のような意になります。「いと……ず」なども同様です。
英語で言う、「…not…very……」みたいな( ̄▽+ ̄*)
なにごとの儀式をももてなし たまひけれど
訳)どのような行事をもお取りはからいなさったが、
由緒正しい家柄のお母さんだからこそ、
宮中で、どういうものが必要かがよ~く分かっており、
いろんな、陰ながらの取り計らいをされていたんでしょうね;;
ただでさえ肩身の狭い思いをしてる桐壺更衣には、
ほんとに、心強い存在であったといえるでしょう(o^-')b
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
【原文】
母北の方なむいにしへの人のよしあるにて、親うち具し、さしあたりて世のおぼえ はなやかなる御方がたにもいたう劣らず、なにごとの儀式をももてなし たまひけれど
【口語訳】
母親である奥方様は古い家柄の人で由緒ある方で、両親ともがそろい、さしあたって世間の評判が勢い盛んなお方々にも、それほどひけをとらず、どのような行事をもお取りはからいなさったが、
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
今回、初登場したキャラクター
母北の方(更衣ママ)☆
今後も、ちょくちょく登場するので、じゅうぶん理解しておきましょう♪
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【今回の重要古語】
■ 北の方
■ よしあり
■ 具す
■ おぼえ
■ はなやかなり
■ いたし
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