ジグソーパズル
朝から街宣車の流す軍歌で目を覚ました。
家の周りは、非常に街宣車が多い。それは、近くに朝鮮の大使館があるからかもしれない。
そんな街宣車をタクシーで追いかけてみると靖国神社に辿り着いた。
二月も半ばに差し掛かるが、風は冷たく日陰に入ると体の芯から震えが走る。
やはり何回訪れようと靖国は荘厳さは変わらない。
彼は神となり、祀られている。彼が神なら私を認識できるだろう。
そう、曾おじいちゃん。
彼に問う。
人生はこれでよいのかと。
海上で没した彼に比べたら私の人生は平坦な道のりだろう。
彼は笑っているだろうか。
骨も肉も魚の餌になった曾おじいちゃんよ。
今日買った1000ピースのジグソーパズルを完成させる頃には穏やかさを取り戻すであろう。
