今日のコーデ

ケープカラー幾何ドットOP 
SNIDEL(スナイデル) ワンピース

 


 

今日は私が数年前に経験した
身も凍るような恐ろしい出来事(笑)を
お話ししたいと思います。

家族が買い物に出かけていて
私が家で留守番をしている時の
恐ろしい経験です。

当時の私は両親や妻と
いっしょに住んでいました。
(今は妻だけ)

ですから家で
自分一人だけになれるなんて
めったにない機会です。

さっそくクローゼットの奥から
女装アイテムを取り出して
“変身”の準備を始めました。

最初にエメフィールの
キュートな花柄ブラとショーツを
身に着けます。

その上からヒップアップショーツをはき
ウエストの両サイドにパッドを挿入。

こうすることでウエストから
ヒップにかけてのラインが強調されて
女性らしいシルエットが出ます。

トップスには伸縮性のある
ボーダー柄のカットソーを選びました。

体にピタッと密着してくるので
胸やヒップの膨らみがはっきり出ます。

ボトムズには
白のスリムパンツを選びました。
ボーダー柄との相性もピッタリ!

鏡に写った自分の姿を見ると
惚れ惚れするくらいスリムで
キレイでした。

鏡の前でいろんなポーズを取りながら
女の子の気分を存分に味わう私。

「あ… トイレ行きたくなってきた…」

家には誰もいないので
私はその格好のまま部屋を出て
トイレに入りました。

用を足していた時,
部屋の方から「ドサッ!」という
変な音がしました。

何か大きいものが落ちたか倒れたか
そんな感じの音でした。

トイレを出た私は部屋に向かい
ドアを開けようとしました。

ところが…!

なんと…!

ドアが開かないのです!

強く押すと10㎝くらいは開くんですが
それ以上は開けることができません。

最初,何が起こったのか
わかりませんでした。

さっきまでいた
自室の部屋のドアが開かない?
ん? いったいどういうこと?
夢でも見てるのか?…

「あ… もしかして…
さっきの音は… え? マジで?… 
え? ほんとに?」

ドアの前に置いておいた
“つっかえ棒”が何かの拍子で倒れて
ドアがロックされてしまったのです!

女装をするときは万が一に備えて
ドアの前につっかえ棒をしておく私。

“つっかえ棒”といっても実際は
厚手のカーペットをグルグルと
丸めたものなんですが。

直径が30㎝近くになるので
かなり頑丈なつっかえ棒として
活躍してくれるのです。

このつっかえ棒は
いつもドアのそばに置いておき,
いつでも“ロック”できるように
しておきました。

女装中,万が一家族が
急に部屋に来たら大変!

いざという時に備えていつも
このつっかえ棒で自室のドアを
“ロック”していたのです。

このつっかえ棒が何かの拍子で倒れ
ドアが開かなくなってしまいました。

さあ大変!

強く押しても引いても叩いても
ドアは頑として開きません!

「ヤバい! マジでこれ, 
ほんとヤバいわぁぁ~~!」

女の子の格好をしたまま
自分の部屋から締め出された私。

家族が買い物に
出かけてまもなく2時間。
もうすぐ戻ってきます。

こんな情けない姿を
家族に見られたら
大変なことになります!

必死になって
ドアを開けようとしましたが
何度試みても10㎝以上は
開けることができません。

「どうしよう… どうしよう…
ヤバいよ… ヤバい! 
まじで超ヤバいよぉぉぉぉ~~!」

完全にパニックになった私。
どうしていいのか
全くわからなくなりました。

「落ち着け! 落ち着け!
必ず何か方法があるはずだ… 
落ち着いて考えろ!」

私は何度も深呼吸をして
気持ちを落ち着かせようとしました。

「そうだ! ドアの隙間から
長い棒を入れてそれで強く押せば
つっかえ棒を外せるかも!」

そう考えた私。リビングから
クイックルワイパーを持ってきて
わずかに開いたドアの隙間から
突っ込みました。

手さぐり状態のまま,
つっかえ棒を外そうと
あちこちつつきまくります。

ところが…

全く…

手応えはナシ!

「もうすぐ家族が帰ってくるぅぅ…
どうしよう! どうしよう! 
どうしようぅぅ~~!」

胸はバクバク,頭はパニック!
絶対絶命のピンチに陥りました。

「このまま女装が家族にバレて
悲惨な結末を迎えるのか… 
ううぅぅぅぅ…」

半ば狂ったようにドアを押し続ける私。
そんなことをしたって無駄なのに…

端から見れば
女の子の格好をしたまま
自分の部屋のドアを
必死に押し続ける姿は
最高に笑える場面ですよね~。

でも本人にしてみたら
これ以上,悲惨な状況はありません!

「ヤバいっ! ヤバいっ! ヤバいっ!」

半狂乱状態で何度も何度も
ドアを押し続ける私。

「たのむ, たのむ,
たのむから開いてくれぇぇぇぇ~~!」

と,そのとき!

ドカン!

なんと…

急に…

ドアが…

開いたのです!

一瞬, 何が起きたのか
わかりませんでした。

「やったぁぁぁ~~~!」

天にも昇るような嬉しさでした。

部屋の中を見ると
“つっかえ棒”として使っていた
丸めたカーペットが
真ん中で折れ曲がっていました。

いくら頑丈とはいっても
所詮はカーペット。

中央の部分でグニャッと
折れ曲がってくれたので
ドアを開けることができました。

部屋に入って急いで着替えます。
散らかった下着や服を
すべて片づけ終わったその瞬間,
家族が買い物から戻ってきました。

「お帰り~~!」

何事もなかったかのような顔で
家族を迎え入れる私。

ふぅ~~~っ!
よかった, よかった!

神様仏様お天道様ご先祖様,
ありがとうございますっ!!!

それにしても
なんというドラマチックな
展開でしょう。

トイレに行ってる時間なんて
ほんの1~2分ですよね?

そのわずかな隙を狙ったかのように
ドアの前に倒れたつっかえ棒。

そして片づけがすべて終わった
まさにその瞬間に帰ってきた家族。

人生, いつ何が起きるかわからないと
改めて感じた出来事です。