少し前に、さくらももこさんのエッセイを色々と読んでいました。

いやいや、とにかく、あの「ちびまる子」ちゃんとその家族、そして、友人たちが、
さくらももこさん、そのもの、なのですね。
そして、ちびまる子ちゃんの喋り口調が、そのまんま、さくらももこさんの喋り口調、
否、文体そのもの。

この発想力というのでしょうか、心の展開、
様々、物を見たとき、聞いたとき、体験したときの、反応と感想が、
ユニークにそして、ユーモアたっぷりにああだこうだと思索しているのが、
そして、それが、流れる筆で、ときに流れる会話で、
すらすらと出てくるのが、
何とも言えず、軽妙!天才ですね。

「憧れのまほうつかい」
を読みますと、
さくらももこさんが、どれほどの天才か、よく分かります。

これは、さくらももこさんが影響を受けた画家、
’エロール・ル・カイン’について、あれやこれやと書いています。
彼の画集に、高校生のころ出会い、とても高かったけれど、購入。
確かに、このファンタジックな画風、コジコジを思わせます。
ル・カイン風の絵を、「私のなかのル・カイン」と題しています。

高かったけれど購入、と書きました。
さくらももこさんの、思いの強さと言うのでしょうか、
これはすごいものがあります。
この本の最後にインタビューが載っているのですが、
そこには、中学の終わりに2万円の’いわさきちひろ’の画集が欲しくて、
新しいカバンはいらないから、と母親に言って、その画集を買ってもらったとか。
高校時代3年間は古カバンで過ごした、と。

さくらももこさんの心のなかでは「自分が一番好きなことが最優先されている」のですよね、いつも。
それは、どのエッセイを読んでも分かります。
どうしても欲しくて、そうしたくて、ということは、絶対に諦めない。
そして、手に入れたものを、心底大切にします。

「本気度」ですね。

漫画家になっていくくだりも、その本気度が半端ない。

小さなころから絵ばかり描いていたようなので、もう、根っからの画家、なのでしょう。そして、それを才能と言うのでしょう。
才能、と言えば、その言葉ひとつで片付いてしまいそうですが、
この「本気度」は、誰もが見習うべき点が多々あるように感じます。

欲しいものは欲しいものなので、必ず手に入れる。
やりたいことはやりたいことなので、必ずやる。
そして前向き、積極的。
さらに、手に入れたもの、やったことは、とても大事にしている。
それが、次へつながっていく。

自分の気持ちに素直に、積極的選択をしていくことで、
さくらももこさんは、自分の人生をとても完ぺきに近くコントロールしているように見えます。
実際その通りなのでしょう。
まるで、バシャールかアミか、みたいな。

さくらさんが「コジコジ」なるものを描ける理由、
そして、「ちびまる子ちゃん」あってこその「コジコジ」なのだ、
ということがとても愉快に納得でき、
彼女を心から敬愛させていただいている今の私です。

好きなことを積極的に選択し続けよう