より抜粋


ウクライナ「平和サミット」が終了した。
主催者によれば、92カ国が参加したという。

ただし、会議を締めくくる「共同宣言」に賛同したのは、
主催国スイスを含めて77カ国にとどまった
(スイス政府公式ウェブサイトにおける賛同国の数)。

なおスイス政府は、四つの欧州地域機構のみならず、
コンスタンティノープル総主教庁までも賛同国リストに含めて、
参加国・機関の総数を多く見せることに、
こだわりを持っていることをうかがわせている。

実際のところ、「平和サミット」の目的の一つは、
ウクライナの立場に対する賛同者を
なるべく多く参集させることだった
のだろう。

参加国を増やすために、
2022年11月のG20会議の際に披露した

「平和の公式」10項目から、
3項目だけを議題にするという措置をとった。

ただ、160の招待先の約半数しか参加せず
共同宣言に調印してくれたのは、さらに少ない77カ国となった。

欧州全域で参加・署名が集まったのとは対照的に、
アジア・中東では、東アジア・オセアニアのアメリカの同盟国以外には、
政権交代後に中国との関係を悪化させたフィリピンなど数カ国だけで、
アフリカでも9か国ほどであった。