2006年6月、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で
メディアを賑わせた村上ファンドの代表・村上世彰氏が逮捕、有罪判決を受けた。
問い:「お金儲けは悪いことですか?」
これは村上世彰氏が逮捕される当日に記者会見で言い放った言葉です。
答え:「お金儲けは悪いことです!」
古今東西、昔も今も、世界中の国や地域で「お金儲けは悪いこと」なのです。
「資本主義社会」と言えども、例外ではありません。
ただし、キリスト教には「免罪符」があるのです。
誤解を恐れず、簡単に説明すると
- よい品物を
- 適切な値段で売り
- 結果として儲かって
- 一部を教会に寄付(慈善事業)をすれば
お金儲けは許される。
これがキリスト教の「資本主義の精神」なのです。
だから、欧米の大金持ちは慈善事業をするのです。
慈善事業をしない金持ちは、地獄へ落ちるからです。
詳しくは『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
マックス・ウェーバー (著)をご覧ください。
一方、日本仏教では一生懸命「仕事」をすれば、それは仏教の「修行」であり、
ここでは「金儲け=善」ではなく「仕事=修行=善」という価値観が生まれました。
修行はすればするほど善い、だから長時間労働が当たり前なのです。
これが、「日本資本主義の精神」です。
詳しくは『山本七平の日本資本主義の精神』参照
村上世彰氏が、「お金儲けは悪いこではない」と思い込んでしまったのは、
【資本主義の呪い】のせいなのです。