タイトルを『「叱れない」という大問題』より変更しました。

より抜粋


なぜ小学校で"暴れる子"が増えているのか…
子供の自己コントロール力を低下させる

「叱れない」という大問題

小学校で「暴れる子」が増えている。
心理学博士の榎本博明さんは
ひとつの原因は、
親や教師が子どもを叱れなくなっていることだろう。
このままでは子どもの自己コントロール力は
低下する一方だ」という――。

小学校に入った途端に適応できずに
問題を引き起こす生徒が非常に多くなっているが、
小学生の暴力行為が急増しているところにも、
そうした衝動を和らげるように自分の気持ちを
適切にコントロールする力の未発達があらわれている。

東京学芸大学
「小一プロブレム」研究推進プロジェクトにおける調査では、
小一プロブレムの発生理由として、
家庭におけるしつけが十分でない」が筆頭にあげられており、
児童に自分をコントロールする力が身に付いていない」と
児童の自己中心的傾向が強いこと」を合わせた
三つが主要なものとされている。

  • 自分の衝動をコントロールできない。
  • 感情をコントロールできない。
  • 自制できない。
  • 自己中心性から脱却できない。
  • 相手の立場や気持ちを想像できない。
  • コミュニケーションがうまくいかない。


そうした子どもの側の要因を無視して、
授業を楽しくしたり、
ほめて気持ちよくさせてあげるなど
先生の対応をよりやさしくしたりしても、
子どもの自己コントロール力の向上にはつながらない。

かつては子どもの

自己コントロール力を鍛えるのを
学校の先生に期待することができたが、
今ではそれはまったく期待できない。

先生がちょっとでも厳しいことを言うと、
子どもの心を傷つけたといって、
保護者からクレームがついたり、
マスメディアが問題視したりしかねないため、
学校の先生たちは萎縮しており、
子どもたちを鍛えるという
教育的働きかけをしにくい時代になっている。



【コメント】

著者の「榎本博明」氏は「心理学博士」なのですね。
「精神科医ではない」・・・それで分かりました。

そもそも「自己コントロール力」は
「親」や「先生」が「叱れば身につく」ものと
「思い込んでいる」
のです。

その結果「確証バイアス」によって、
自己の「仮説を肯定する」ような「証拠」ばかりを
「無意識に集めてしまった」のです。

「自己コントロール力」が無ければ「叱ればよい」、
というほど「単純なもの」ではないのです。

むしろ「自閉症」とか「発達障害」とか「統合失調症」とかを

「疑う必要がある」と思います。
 

>授業中に席を立って歩いたり、教室の外に出たりする。
>あるいは、授業中に騒いだり、暴れたり・・・
ADHDの傾向にある可能性があります。


「叱れば治る」ものではありません。

 

【追記】

①小学校で「暴れる子」が増えている。
②児童に「自分をコントロールする力」が身に付いていない。
③先生が児童を「叱れない」。

①②③はどれが「原因」で、どれが「結果」なのでしょうか?

先生が児童を「叱れない」ので、
児童に「自分をコントロールする力」が身に付いていない。
よって、小学校で「暴れる子」が増えている。

一見、正しいように見えるますが、よく考えてみて欲しいのです。

暴れている児童を、先生が叱った場合、
児童は「自分をコントロールしている」のでは無く
先生に「コントロールされている」のです。

つまり叱るという行為は
先生が児童をコントロールする行為なのです。
これは、「自分をコントロールする力」の

「真逆」に他なりません。
つまり「叱られて育った子は、叱られるまで止めない」のです。

叱っても「自分をコントロールする力」は付きません。

 

 

【追記2】

「自分をコントロールする力」を仮に「自制心」とすると

「他人にコントロールされる」ことは「他制心」(造語)でしょうか?

一般的には「マインドコントロール」と呼ばれています。

 

洗脳とマインドコントロールの違いは、以下のように説明できます。

  • 洗脳は、暴力や薬物などを使って相手の思想や価値観を根本的に変えることです。相手の意思に関係なく、自分の思い通りに支配するのが目的です。
  • マインドコントロールは、言葉や行動などを使って相手の心理状態や態度を操作することです。相手に自分の意志で動いていると思わせるのが目的です。

「叱る」は「洗脳」に「近い」と思うのは、私だけでしょうか?