「病気」と「才能」の違い
 
映画 「蝶の眠り」 でミポリン(中山美穂)が
遺伝性アルツハイマーを患う小説家・松村涼子役を演じている
 
死を迎える前に何か残そうと大学で文学の講師を務め、
そこで出会ったキム・ジェウク(35)演じる韓国人留学生と、
年の差を超えた愛をはぐくむストーリー。
 
中山「病気や別れなど悲しい物語を描いているのに、
   監督はそれを静かに流れるような、
   詩的な雰囲気の映画に演出してくださった」
  
まだ、映画を観ていないので、誤解があるかも知れませんが
どうやら、「病気の苦しみや辛さ」はたまた「病気の悩み」
を描いた作品ではないらしい。
「悩み」があっても、それは「恋の悩み」なのでは?
  
アルツハイマー型認知症は、もの忘れから気付くことが多く、
今まで日常生活で出来たことが少しずつ出来なくなっていきます。
新しいことが記憶できない、思い出せない、
時間や場所がわからなくなるなどが特徴的です。
 
原因はベータたんぱくやタウたんぱくという異常なたんぱく質が
脳にたまって神経細胞が死んでしまい、脳が萎縮して(縮んで)しまいます。
記憶を担っている海馬という部分から萎縮が始まり、だんだんと脳全体に広がります。

  
 
このように「心の病気」と言っても脳(=生体コンピュータ)
 
物理的故障」による不具合なら、本人や周りの人も納得できるのですが、
 
統合失調症や双極性障害などの原因がよく判らない病気の場合は
 
本人や周りの人も納得できない場合が多いようです。
 
私は、これらの「病気」はむしろ「才能」と呼ぶべきではないかと提案しています。
 
 
 
しかし、確かに「病気」と呼ばなければならない「才能」も有ることは事実です。
 
何処が違うかと言えば「苦しい」という感覚が有るか、無いか。つまり
 
「精神病」=「才能」+「苦しい」(本人に自覚症状が無い場合もあるのですが)
 
この「苦しい」という「感覚」を「病気が原因で苦しい」と一般には解釈しますが
 
苦しいから病気なのだ」「苦しくなければ才能なのだ」と考えることも可能です。
 
つまり、「因果関係」と「相関関係」の違いなのです。
 
 
うつ病では、現在は抗鬱剤が処方されます。抗鬱剤とは「やる気」が出る薬なのか
それとも、「苦しみ」を抑える薬なのか、飲んだことが無いので分かりません。