私は小さい頃から、知らない場所を探検するのが大好きだ。

お母さんはよく

「お前はぬいぐるみくらい小さい時からハイハイでどこかへ行ってしまっていたから普通の子を育てるよりも大変だったよ。」

と話している。けれどこの私の趣味を利用して

「今まで迷惑かけてきた分、お使いへ行って頂戴な。いろんな道を歩くついでで良いからよろしくね。」

とちゃっかり私に仕事を押しつけるのだ。


今日もまた、太陽が空のてっぺんに到着したばかりの頃、お使いに出されてしまった。

「もう~、なんでいつもこんな事をやっていなくちゃならないの?しかも今日は村の中!もうこの中じゃ知ってるよ~。」

と気分はブルー…。

届け先は3丁目6番地のおじさんだ。チータが走るくらいの早さで一気に到着してノックを3回(トントントン)。しばらくしてドアが不気味なくらい静かに開きほとんど全身真っ白な毛に覆われた村一番の長老であるハクじいさんがゆっくりと顔を出した。老人

「ミヤ母さんの代わりにお使いに来ましたコロッコです。今日はハクじいさんの為にソフトクッキーを作ってきました。」

「お~それはどうも。ミヤさんにはいつもお世話になって申し訳ないわい。」

と不思議なくらいしっかりとした声で返事をした。

「そんなことはありません。」

「いや、どうしてもお礼がしたいの~。そうじゃな、お前さんは確か探検することが好きなんじゃよな?」

とぶつぶつ独り言を言いながら部屋の奥に行ってしまった。

この頃になるとお使い前の気分も一気に吹き飛んでしまい何が出てくるのかという期待の気持ちに変わっていた。

家に上がってハクじいさんの後に付いていくとハクじいさんは

「この地図地図は昔私が見つけた花が咲くきれいな場所での。お前さんはそこに行ってミヤさんの為に花を摘んできてはどうじゃろうか?」

「わ~、素敵な考えですね!ありがとうございます。」

「いやいや、こんな事じゃまだまだ申し訳ないんじゃがの~。喜んでもらえて何よりじゃ。本当にありがとうの~。」

「いえこちらこそありがとうございます。」

ハクじいさんに何度もお礼をしてからさっそく秘密の花園花畑に向かうため家に帰った。

お母さんは近所の人と話しているのか居なかったためリュックにお菓子や水筒やなんやと詰め込み、机の上にメモを置いておいた。

「さて、いよいよ出発だ!」