「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひ給ひける中に、

いとやんごとなき際にはあらねど、勝れて時めき給ふありけり。

初めより、我はと思ひあがり給へる御方々、めざましきものに貶しめ嫉み給ふ。

同じ程、それより下臈の更衣達は、まして安からず。・・・」
高校の古文の時間に、初めて触れた 『源氏物語』

その時から、短大、独身時代と、ずっと 恋をしていました。
『源氏物語』に。🌿🌸

谷崎潤一郎、円地文子、田辺聖子、いろんな方の訳の『源氏物語』がありますが
私が自分に買ったのは、村山リウさんの源氏です。。✨🌿

光源氏、桐壺、藤壺の女御、紫の上、柏木、葵の上、

その時々の想いを、歌に詠み、その歌を、
紙を選び、墨を選び、字を選び、さらさらと美しい字で書き、

その歌、心情に合う香をしたため、色合わせを考えて、使いの者を使わせて贈る。🌿
同じ手順で、歌を返す・・・。

。🌿

スマホで、誰にでもどこにでも 本人に直接
が、当たり前になった現代では、考えられない時間と心を入れた手紙。✨🌿

宮中に上がるもの達は、幼き頃より、歌を詠み、書、楽器、舞、香、立ち居振る舞い、

色彩感覚、経世の道の学問などなど、
素晴らしい情緒と智識を身に付ける英才教育。

十二単衣、唐衣、あの美しく雅な色合わせ 自然の中にある音、色、風流、様々に、憧れました。🌿🌸
そして、何より一人ひとりの登場人物の魅力。✨🌿

当時の私は、薫の君に心を寄せておりましたが、今の私は、

「ご自分を大切に想うことができなかった貴方様。

相手への思い遣りややさしさと貴方様は想っていらっしゃったと存じますが、優柔不断なだけ。

責任を取らない弱さだと、今の私は、存じております。

薫の君様、ご自分を認め大切にご自愛くださいませ。」と、お伝えしたいと存じます。

それは、きっと、若いころの私に言いたい言葉。

様々な人生体験、歳を重ねることも喜びです🌿