『国家の品格』

    藤原正彦 著 (新潮新書)

 悠久の自然と儚い人生との対比の中に美を発見する感性、このような「もののあわれ」の感性・・・

 自然に聖なるものを感じ、自然と調和し、自然とともに生きようとした。

 そういう非常に素晴らしい自然観・・・
 だからこそ神道が生まれた。
 この情緒が、ある意味で日本人の民族としての謙虚さを生んできた。・・・

 懐かしさという情緒は、「四つの愛」の基本。
 「四つの愛」
 まず「家族愛」それから「郷土愛」、それから「祖国愛」。

 この三つがしっかり固まった後で、最後に「人類愛」

 国家の品格というのは、それ自体が防衛力。

 日本人固有の、もののあわれなどの美しい情緒、

 そして武士道精神から来る慈愛、誠実、惻隠、名誉、卑怯を憎む、などの形。

 

日本は天才を生む土壌を着実に失いつつあります。
美の源泉でもある田園は荒れ、小学校から大学まで、

役に立つことばかりを追い求める風潮に汚染されています。

日本人一人一人が美しい情緒と形を身につけ、品格ある国家を保つことは、

日本人として生まれた真の意味であり、人類への責務と思うのです。

 

「日本を世界の皇居にしたい。」
皇居の勤労ご奉仕に伺わせて頂いて以来、私が祈り続けている想い。
『国家の品格』は、その想いを形にするために、学ぶことが書かれている。

日本人に、日本の國に、何が大切か、書かれている。勇氣をいただける。

日本人全員に読んで欲しい本です

して、 品格を身に付けた私たちの姿を世界に