器を持つ、器に手を添えるのも和食の基本です。
持つ・添える手は、指をバラバラにしないで揃えて伸ばすと美しいですね。
お箸を持つ手と反対側の手にも 意識を入れることによって
これも右体左用と言って、粗相が少なくなり
ものを大切に扱う心が養われていきます。
器を持つ手の意識が、人の心を大切にする心も養っていき
自分の顔や心の扱い方も、丁寧に大切にできるよう養っていきます。
ある程度、マナーが出来ている方はご自分の姿や立ち居振る舞いに
常に心掛けていらっしゃるのですが
出来ていない方程、関心が少なくてご自分のマナーの悪さに気が付かれて
いない方が多いように存じます。
どうぞご自身のお姿、手や指先 表情など、ご自分にあたたかな関心を
お持ちになってくださいませ。
お食事の前に準備しておきたいこと。
特に、レストランなど大切な方とのお食事の場の前にぜひ。
髪が長い方は、髪をアップにするか、くくる、髪留めで留めるなどして、
両サイドの髪をとめておきます。
食事中、うつむいた時など髪が落ちてくると不潔な印象。
手で押さえたりかき上げながら召しあがる動作は相手には鬱陶しいだけ。
特に、外国の方は食事中、手で体を触れること大変嫌われますから気をつけて。
グラスやカップに口紅がべったりとつくのも、やはり清潔感がございません。
食事の前に化粧室に行き、口紅はティッシュで押さえるなどしておきましょう。
香水など香りのきつい方も困りものです。
せっかくのお料理の美味しい香りが台無しになってしまいます。
食事の前には付けないことが無難です。
また香りも好みのあるものですから、付ける場合、何時でも
控えめにを心掛けましょう。
お茶席、高級な和食のお店などの場合、指輪・腕時計なども
控えた方が良いでしょう。
代々の大切な器や、漆器など、万が一傷をつけてしまう場合があっても
困ります。
同様に考えると、テーブルの上に置かれた器やお皿を
滑らせて移動することも控えます。
テーブルに傷が付くことがあるかもしれません。
器を動かす時は、1㎝でもいいですから両手で持ち上げて
移動させます。
持ち上げた器を置く時、音をたてないように先に小指を置いて
器とテーブルの距離を確かめながらゆっくりと置くと丁寧です。
会話に夢中になって、つい大声になったり、オーバーな身振り手振りで
お箸など振り回したりしないように。
手を使う時は、一旦お箸や器を置いてから、隣の方に迷惑にならないように
動かしましょう。
肘をつかないで、猫背にならないように、器や食べ物に自分の口から
近付いていかないように。
食べる時も腰骨を立てて姿勢よく、食べ物を口に運んで頂くことも基本です。
もちろん和やかな笑顔を添えて。
姿勢よく笑顔で召し上がるだけで、美しく上品で、何より美味しそうに見えます。
その場を楽しく和やかにすることも、一緒に過ごす方や
お料理を作ってくださった方、サービスしてくださる方への
感謝をつたえる大切な心遣いです。
あなたの姿で、感謝の心をお伝えくださいね。