大和楽の長谷川浩子先生の出版記念パーティーで
学ばせて頂いたことを もうひとつ。
この日は、大切な皆様に先生の感謝をお伝えになる日
であり、もうひとつ、
お孫さんの京ちゃんが邦楽の太鼓で
襲名なさったお披露目をする日でもございました。
それで、開場時間の前から 白鳳館のお玄関に
紋付き袴の京ちゃんを 主 に、 おもてなしの依頼を受けた 着物姿の私たちふたりが立って
お客様をお迎えすることとなっていました。
幼いころから京ちゃんをご存知のお客様は
京ちゃんのお姿をみとめると
皆様、目を細めて、嬉しそうに
「こんなに立派になって。大きくなって。」と、
口々に喜び,祝いの声をお掛けになっていました。
しかし、そんな中、
シャキッと着物を召された女性のお客様が、
「いらっしゃいませ。本日はありがとうございます。」
など、お迎えする私の前で
立ち止まり、お辞儀をし、
「本日はおめでとうございます。」
と、ご挨拶くださり、受付に進まれたあと
また 引き返してこられ
京ちゃんに
「あなた、京ちゃんだったの?
だめじゃないの、そんな挨拶では。
あなただと、気付かなかったわ。
もっと、きちんと挨拶なさい。 丁寧にお迎えしなさい。」
と、言い置いてから 会場に向かわれたのです。
芸の道に生きる方々の 礼を重んじる美しさ。
型・ 呼吸・ 間・ 礼・ 心遣いの細やかさ。
日々の生活の中で、立ち居振る舞い・言葉・姿
すべてを、 修行の中で
厳しく教え込まれ、その人がひとりで立てるように
仕込まれていく。
その後、 舞台に立たれた京ちゃんの
凛としたお姿 所作の美しさ。
はじめて 見せて頂いた、
長唄 鏡獅子 のなかに
鼓と 太鼓 おふたりだけで
ひそやかな ひそやかな 音で 間をとり
代わりばんこに音をだし 息を あわせる
それを 何回か 繰り返した後
全員の音が合わさる という ところがあって、
呼吸を合わす。 感じる。
日本の 道(どう)の世界の美しさを 見せて頂けたようで
大感動致しました。
邦楽
大きな 学びを頂きました。