片道3時間弱もかけて個人レッスンに来てくださったIさん。

49歳。

以前、一度だけ会っていた私にお手紙で、

行きたい、会いたいと連絡をくださった。


数年前にコミュニケーションでつまずいて、職場での人間関係がこわれ

その恐怖から精神を病み、仕事もやめ家に閉じこもっていると。


「話し方の勉強をして、普通に話せるように

普通に暮らせるようになりたいです。

仕事が出来るようになりたいです。」


姫路駅までお迎えにいくと、先に見つけて駆け寄ってきてくださった。


ゆっくりゆっくりお話しをお聴きし

笑顔レッスンや 

Iさんのみたま(インナーチャイルド)にやさしく話しかける

ワークなどをいっしょに。


〇〇な私が大好きです。 〇〇な私を許します。

・・ 愛しています。

目を見つめ合って 微笑みあって、ひとつひとつ。


「幼稚園のころ、

こんな風にお母さんに私の話しを聴いてほしかった。・・・」


「えりさんに話しを聴いてもらえるだけで、ものすごく幸せ。

  会いにきて、よかった。 勇気をだして 来て良かった。」


やっと、ぽろぽろ涙をこぼせたIさん。


抱きしめたら、 肩に顔をうずめてしばらく泣いて、

それから、 にっこりやさしく笑顔に。


20代の終わりにお父様が そして10年前にはお母様がお倒れになって

末っ子だった彼女は、結婚しないでずっと 

ひとりで 80代になられたご両親の介護をなさっていると伺って、


毎朝のお電話デートの提案をしました。


それから毎朝お電話がかかってきます。

「おはようございます。 今日の私は 元氣です。

元気に起きることが出来ました。 元氣に起きた私が好きです。」


毎日のお電話から 2週間ほど過ぎた日、

「 これまで、人の話しを聴くことと、

   微笑むことをおろそかにしていたことが

よくわかりました。

笑顔でいること、 本当に大切ですね。

先生に言われた、歌うこと、踊ること、話すこと、

沈黙・祈る時間を持つこと


母に何も言っていないのに、


認知症で 毎日 暗い愚痴ばかり口にしていた母が


私が笑って、歌を口ずさんでいたら

母も、昔の歌を歌い始めて、それから懐かしい友人の名前を

口からだして、笑ったんです。


本当に、嬉しくて。嬉しくて。 笑顔って 本当にすごいですね。」 


「ずっと、両親の介護が負担だったんです。

 でも、 こんな私になっても 両親の世話があったから

 生かされていたんだ、って、

 守られていたんだって、気が付きました。」

と。


嬉しくて 嬉しくて 一緒に 電話口で泣きました。


 でも、昨日は、


声が変。


 Iさん、泣いてる? がんばり過ぎてない?

無理していない? 

 しんどい時はしんどいって言っていいのよって 

言うと、 涙声の返事。

でも、

「 毎朝、えりさんの声を聴くことが出来て、

話しを聴いてもらえるから、 大丈夫です。 」って。


「ゆっくり ゆっくりです。 Iさん。

私も、Iさんの声を聴くことが出来て 

  幸せです。嬉しいです。


ゆっくり ゆっくり  いきましょうね。

明日も、お話し聴けることを楽しみにしてますね。 」